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関東式に賛成

関東に住んで約半年になろうとしている。まだまだ私の血は関西のそれで、話す言葉はしっかり関西弁だし、心のそこかしこに関西愛が根付いている。

が、関東に来て『こっちの方が断然良い!』と思った事がある。
それは車の歩行者に対するマナーである。
自動車学校では関西でだってちゃんと、『信号のない横断歩道で歩行者が渡ろうとして待っていたら、停まって通してあげましょう』と習う。しかし、実際関西では停まってくれる車は少数派だ(ない事はない)。
カワユイ制服姿の女子高生が待っていると停まってくれる癖に、私のような買い物帰りのオバちゃんが幾ら待っても、次から次へと通過して行く。誓って言うが、私のつまらない僻みではない。何人もが同じ経験をしている筈だ。
だから車が途切れるのを待って、素早く渡る術が要求される。お年寄りには酷な事だ。
関東に来て初めて行った美容院でこれを言うと、「それってネタですよ」と笑われたのだが、事実である。

殆どの車が停まるつもりがないのだから、前の車は停まらない、という前提で後続車も走っている。なので、急に停車しては危ないのかも知れない。しかし関東では、ほぼどんな車もサッと停まってくれる。実に素晴らしい。
後ろの車を従えてスマートに停まって頂くと、まるで自分がVIPになったようで、慣れない頃は「お急ぎの所、オバハンがお邪魔して、えろうすんません(汗)」という感じで小走りに渡っていた。
最近は随分慣れて、お上品に会釈しながら渡るという芸当が出来るようになった。相変わらず急ぎ気味ではあるが。

こちらが渡り終わった後の加速も、関東は静かな車が殆どだ。これが関西だと、約3割くらいの車が急加速して去っていく。『あーもう、こんなオバハンのせいで余計時間取られてしもたわ、ったくチッ』と言わんばかりの勢いで、こっちも『誰もあんたになんか停まって要らんわ!』と舌をべーっと出したくなる。歩行者側も、停まってもらったという感謝が起こらない。
急加速は車の為にも良くないし、ガソリンも余計に食う。その後の運転も荒くなりそうで心配だ。関東式の方が歩行者も車も、お互いの為に良いと思う。

悲惨な交通事故は日本中で起こっているが、関東のマナーの良さをみんなが見倣えば、少しでも事故は減るのではないかと思っている。