覚悟は誰でも持てる

個人と、組織や集団を同じ天秤にかけるときは、念入りな注意を払うようにしている。いうまでもなく、どちらも、重要なものだからだ。どっちかを二者択一するという選択肢自体が、かなりヤバいことを前提にしないといけない。健全ではないのだ。

しかし、それでも選びきらないといけない瞬間もある。その時に覚悟というやつが必要になると思う。思考と配慮を総動員して、考えられうる展開の全てを受け入れる気持ちで決断をする。考えすぎかもしれないが、これが私の性格なのだから仕方ないと最近は思うようになった。覚悟には時間が必要である。

正直、私は覚悟という言葉が好きではない。字体から醸し出されるイメージと常用時に使われるイメージが異なるし、意味も曖昧であるからだ。もっと平易な言葉でいいと思う。

要するに、覚悟を持っているという状態は、「自分が下した決断によって何が起こっても、その結果を受け入れて引き受ける」ということなのだと思う。多くの人が「あの人は覚悟がない」という時は、往々にして「あいつは口で言いたいことだけ言って、結局結果に対して責任を持たない。逃げてしまいそう」ということを言っているのではないかと思う。それを覚悟がある、ないみたいな評価で表出させているのかなと。

でも、やっぱり悪い結果が目に見えていると立ちすくむ気持ちもよくわかる。責任を持てない、責任を引き受けられない、結果が出るのが怖い。とてもわかる気持ちである。逃げたくもなる。

(あまり好きではないが)覚悟を持つ時に必要なことは3つだと思う。

  1. 自分の逃げ場をうまいこと消して、状況的に逃げられないようにしておく

  2. 結果を予測し、打ち手をできるだけたくさん検討し、起こりうる全てのパターンに対して自分の解を持っておく(謝罪することも含めて)

  3. 自分が備えたパターンを適切に完遂するために、日々準備を怠らず、油断しない

私の経験上は、どれかがかけても、最終的に責任をとる時に逃げてしまう。「自分は悪くない」「環境が〇〇だから」「思ったようにうまくいかないことだってある」など、誰も聞きたくない言い訳を宣ってしまう。

でもそれでは、今ある状況に止まってしまって、先に進めないのだ。覚悟を持つことによって、人は前に進んでいけると私は思う。覚悟を持つことは難しいが、工夫次第でなんとでもなる。すごい人だけが持っている能力ではないのだ。

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