手間がかかったもの。
あっという間にお正月が過ぎて、もうすっかりいつもの日常。
思えば、今年もたくさん年賀状が届いていました。子どもの頃から年賀状はすごく好きで、いつも元日の朝になると窓から顔を出しながら、郵便屋さんが配達にくるのを首を伸ばして待っていました。毎度のお正月の楽しみってやつです。
年賀状も立派な「手紙」だと思ってるので、だから友人から手紙が来ることなんて、唯一、年賀状がそれにあたる。メールで簡単に〝おめでとう〟と文章が来るよりもやっぱり、一言でも書いてある手書きハガキで手元に届くほうが嬉しい。その人がかけた手間があったり、なにより手作り感がある。
食べるモノだって、即席で出てきたものよりも、じっくり数時間コトコト煮込みました!って料理のほうが魅力的だし、洋服も、海外で量産された機械的なモノよりも、デザインした人の想いや、作ってる人の顏が見えるモノにお金を払いたくなる。
フィルム写真だって、デジタルにはない手間があって、印刷するまでの時間もかかれば、フィルム代のコストがかかってなんとも非効率なんだけど、結果、とても温かい、手作り感の溢れる写真になる。
便利すぎる今の世の中でも、やっぱり「手作り感のあるモノ」に惹かれるのはずっとこの先も変わらない気がしてる。
少々財布に負担がかかっても、モノを永く持つ嬉しさを少しでも感じることができるから。
写真は8年ほど履いたALDENのコードバンシューズ。雨に濡れたりするとシミになってケアが大変なんだけど、きちんとメンテナンスすれば、ずっと永く履くことができる靴です。手作りだからこそ、人の手で直しながら末長く付き合える。
もとはファッションとして購入したんだけど、今では毎日仕事靴として使っている。毎日の欠かせない仕事道具として使うことで、当時よりもより、魅力を感じるようになった。
〝ちょんちょん丈〟のアメリカ製リーバイス501にオールデンを合わせるオジサンのようなスタイルは当時大好きだったし、もちろん今も好き。
そんなモノはやっぱりずっと好きでいられることが多いので、これからもなるべく「手作り感のあるモノ」を、衣食住において選んでいきたいとよく思う。