林 謙助

フォトグラファー。三重県四日市市在住。1987年生まれ。地方暮らしをしながら写真を撮る仕事をしています。おやまだ文化の森、月乃写真室代表。

林 謙助

フォトグラファー。三重県四日市市在住。1987年生まれ。地方暮らしをしながら写真を撮る仕事をしています。おやまだ文化の森、月乃写真室代表。

最近の記事

展示で大切なことはなんだろう?

おやまだ文化の森2F、ギャラリーたねで2/3(金)から新しい展示が始まりました。 写真展「出会い、繋がり、始まる、-それぞれのその後」 まるで家族のように仲の良い、女性四人による合同写真展。きっかけは、夏のとあるイベントで皆さんにお会いして、ふと写真展の話しになったのが発端でした。それがちょうど半年前の8月。無事に一つのカタチとなって、初の週末は大勢の人で賑わい、ほっと一安心した昨日。 作家さんもお客さんも、とっても良い顔をしてた。本当に良き風景。心が温まった。 作家四

    • 今日は、今日しかないから。

      11月も後半を迎え、少しずつ年末に向けた師走感を感じる頃。三重県津市の喫茶日曜日さんで、久しぶりに個展をさせて頂いている。というのも、12月の9日(金)と10日(土)の2日間で、喫茶日曜日さんの1号店でもあるcafe ffee-co(カフェヒコ)さんで写真撮影会をさせて頂けることになったので、オーナーの光岡さん(以下ヒコさん)から、「宣伝も兼ねて、日曜日で展示してみない?」と提案を頂いたのがキッカケだった。本当に有り難いし、基本、こういったお誘いを頂いた瞬間は、どれだけ自分が

      • 「月乃」が呼んでくれたもの。

        おやまだ文化の森がオープンして、初の夏を迎えました。暑くて毎日溶けそうな日々ですが…、そんな中、私の写真スタジオがついに完成。場所は本館の1Fになります。念願だったスタジオがようやく形となったので、完成までの過程をここに残します。少しでも多くの方に知って頂いて、撮影に来てもらいたい。お読み頂けたら嬉しいです。 1.きっかけとなった「月の写真室」『月乃写真室』という名前を作ってから実はもう2年ほど経っていて、 今後の広がりや可能性を考えて、屋号を作りたい。 当初そんな想いでこ

        • 僕、私が永遠に抱きしめたくなるほど大切な一枚展

          おやまだ文化の森が無事4月1日にオープンし、一昨日の4月17日に初月の営業を一旦終了しました。構想から約2年が経って、ようやく思い描いていた景色が目の前に映り、終始感慨深い気持ちにさせてもらえた約2週間。また、オープン日は背中を押してくれたかのように、敷地には満開の桜が咲いていました。町のおじいちゃん、おばあちゃんも朝から大勢お越し頂き、 「またこの建物が再開したことが嬉しい」 そんな声を数えきれないほど多く頂いて、中には涙して喜んでくださる方もいました。町の人たちの反応

          たねを蒔き続けよう。

          おやまだ文化の森2階、『ギャラリーたね』では作家さんによる展示や販売会、イベントなどを行えるスペースとして今後運営していきます。 先日友人が壁の補修作業を一緒に手伝ってくれました。お互いの近況を、ああだこうだ話しながらする作業はなんとも楽しくて、あっという間に陽が沈み、無事に完了。あとは塗装作業が残っているくらいです。 そんな『ギャラリーたね』という名前の由来は、植物の「たね」からきています。 私が洋服屋さんで働いていた20代の頃、「毎日たねを蒔き続けよう」と、何度も何

          たねを蒔き続けよう。

          「文化の森」を作りたい。

          この春、『おやまだ文化の森』というお店をオープンします。 三重県四日市市の小山田地区にある、町の美術館だった「小山田美術館」という建物と敷地を昨年12月に購入し、現在4月1日(金)のオープンに向けて準備を進めています。購入に至るまで、この場所の歴史、文化の森のこと…。今日に至るまでの背景を話すとつい長くなってしまうので、noteにまとめることにしました。少し長くなりますが、 「へぇ〜。」 「そうなんや、頑張ってるんやな。」 そんな程度の感覚で全然構わないので、最後まで読ん

          「文化の森」を作りたい。

          「embrace」名古屋ナイアガラハウスさんでの展示

          月乃写真室という屋号を作り、サイトをリニューアルしたタイミングも重ねて、3月に写真展を開催します。場所は「NIAGARA HOUSE」さんという名古屋市守山区にある大好きな洋服屋さんです。私は以前、約10年ほどアパレル業界で働いていたのですが、ナイアガラハウス店主とは最後にいた洋服屋さんで一緒に働いていました。同期で中途入社してお互いに同時スタートを切ったのですが、年齢も一回り以上離れていることもありキャリアが違いすぎて、大先輩だけど距離が近いような…少し不思議な関係性でした

          「embrace」名古屋ナイアガラハウスさんでの展示

          あそびじゅつ

          四日市市松本町にある〝子ども絵本専門店メリーゴーランド〟に近頃撮影で通っている。名前の通り子ども絵本屋さんなのだけど、週に何日かに2階の部屋で遊美術という集まりがあり、子どもたちが皆で絵を書いたり工作をしたりして、とにかく真剣に遊んでいる。学校でもなく塾でもない、子どもたちが各々に、自由な発想で遊びを学んでいる。出会いもたくさんあれば、面白い大人もたくさんいて、何より絵本を通して、まだ見たことのない多様な文化に触れることができる。そんな場所だと思う。 あまりに皆んなが楽しそ

          あそびじゅつ

          競わない、という価値観。

          家族写真について。 我が家は寝室に、娘が生まれたばかりの頃に三人で撮った写真を、大きめの額装に入れて飾ってます。実家には、居間にあるソファーの頭上に、小さい頃に七五三で姉と写真館で撮った写真が未だに飾ってあって。描写や時代的にもフィルム写真でしょう。家族写真は飾ってあるとつい見入ってしまって、写真はやっぱり飾るに限るなぁとしみじみ思います。いいですよねぇ。 時々に、家族写真の依頼をいただいているんですが、それはとてもとてもありがたいお話しで貴重な経験になっています。 公園で

          競わない、という価値観。

          いつもの土手道

          家から割と近い距離に、好きな場所がある。 海蔵川という河川でそこの堤防沿いに立派な桜の木がいくつかあって、今年初めて満開の桜を見ることができた。 その日は平日だったけど、たまたま仕事は休暇をとっていた。でも家に居てもなんだか仕事のことが頭から離すことができず、モヤモヤした時間を過ごしていたのもあってか、妻が「あそこの桜を見に行こう」と誘ってくれたのだった。 ただ訳もなくぼんやりと、夕焼けの土手道を家族三人で歩いただけの時間だったけど、風がやんわりと気持ち良くて、夕陽に光っ

          いつもの土手道

          活かし方。活かされ方。

          ここ一カ月は新緑で気持ちの良い季節ともあり、週末は毎週のようにイベント出店をしておりました。とはいっても妻による子ども服販売がほとんどで、自分は一度だけ写真館出店を。 この季節になると至るところでマルシェイベントや音楽フェスだったり、SNSのタイムラインはとても盛り上がってます。我が家も昨年まではお客さんとして遊びにいってた訳ですが、今年は出る側に回って、ちょっとしたチャレンジの年になっている。疲労感はあるけどその分充実感があって、なんとも楽しい日々です。自分たちが動いたら

          活かし方。活かされ方。

          きっかけ日記

          娘が昨日で3歳に。写真を真剣に始めたのは、3年前に娘が生まれた頃のタイミングでした。それまではコンデジをいつも持ち歩いては、ちょっとお洒落なお店に行ってご飯をパシャパシャ撮る程度の楽しみ方で、もう壊れて捨ててしまったんだけどNikonの〝coolpix〟を使ってました。自分のお金でまともなカメラを買ったのがそれが初めてで、すごくワクワクしたのを今でも覚えている。小さいけど程よく重さがあって、無骨で、格好いいんですよね。少しミリタリーな風貌もあって。 (最後は飲み屋さんで落とし

          きっかけ日記

          ぼくと、皆んなのいい写真

          今年もあと一日です。早かったなぁ。 振り返ると、写真を通して新しい出会いにあふれた、とてもいい一年になった。会いたい人には会いにいけたし、そんな場所を自ら作ったりもした。時には家族にも付き合ってもらいながら。 写真も、たくさん撮ったなぁ。 昨日は、そんな新しい出会いの一人でもある方と、久しぶりに話しができた。その人はぼくの娘より少し年上の、お子さん二人いるカメラマンなんだけど、すごく温かい写真を撮られる方だ。初めて出会った時は、意外と近くにこんな人がいるもんだなぁと、とて

          ぼくと、皆んなのいい写真

          想いを言葉に

          instagramは自分の中で、シンプルな〝ギャラリー〟みたいな使い方にしたいこともあって、あまり言葉を書くことがない分、Twitterでは写真を撮ることに対して日々感じてる事を吐き出すように言葉にしてました。 見返してたら、ほとんど周り周って同じ事を言ってる気もしますが… 想いを言葉にすると、自分でも時々振り返ることもできるし、頭の整理にもなるなぁと。 どんなことを伝えたいか?みたいなテーマは、いつも頭の隅に置いておきたいです。 Twitter総集編でした。もっとつ

          想いを言葉に

          体温を感じた その先に

          ふだん営業の仕事をしていることもあって、「迷ったら会いにいく」みたいなのが、たぶん体に少し染み付いてます。 先日ずっと会ってみたかった人に会うことができた。SNSでフォローしてて、撮ってる写真がかなり好きだったので、ある日近くに来られると聞いた時、アプローチしたら会ってもらうことができて、それがとてもいい時間でした。 そんな風に思える人は他にも何人かいるんだけど、スマホ画面ばっかり見てると、もうなんだか「会った気でいてしまっている」ことも、少なからずあったりするのだ。 で

          体温を感じた その先に

          思い出に残る買い物

          今メインで使用してるカメラは〝ペンタックス645N〟という中判フィルムカメラなんだけど、引っ越しをする間際に、名古屋にある松屋カメラというお店で購入した。引っ越しという分岐点に、最後に大きな買い物をしたかったのだ。 お店自体は、あまり商品量は多くないんだけど、一つ一つ丁寧にレイアウトされてて、とても綺麗な状態を保たれたアイテムばかり。そして、ここはとにかく店員さんの対応が気持ち良い。 質問には何でも答えてくれるし、知らない事を「知らない」と正直に話しやすい、とても寛容なお店

          思い出に残る買い物