神武天皇は、天照大御神のご神勅に基(もと)づき、天皇による政治をおこそうとされたのです。でも、その考えを理解して、協力してくれる人々ばかりではありません。どうしても分かってくれなくて、仕方なく戦いになることもありました。天皇は、途中で三人の兄を失いながら、ようやく熊野に上陸し、吉野をへて大和(やまと)に入ることができました。
そして、橿原(かしはら)というところに都(みやこ)を定め、橿原宮(かしはらのみや)という御殿(ごてん)を建てます。宮が完成したら、そこで即位(そくい、天皇の位につくこと)の儀式(ぎしき)を行って、初代の天皇になられました。
橿原宮を建立(こんりゅう)するときに、次のようなご詔勅(しょうちょく、天皇のお言葉)が出されています。
それから約2年がたち、橿原宮は完成し、天皇は即位されました。そして、この歳(とし)を「天皇元年(すめらみことのはじめのとし)」として、年数を数える紀元(きげん)としました。
〜『大國民讀本』を読む〜(10)に続く
昭和2年に出版された著書ながら、今読んでも新しく、胸に突き刺さる指摘ばかりです。新しいがゆえに、我が国の抱える病巣や問題の根が深いことが良くわかります。
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