『綜學十訓』
『綜學十訓』は、林英臣政経塾で学んでくれた南出賢一君(第4期生、大阪府・泉大津市長)が、一般社団法人 松南志塾を発足し、これを言祝ぎ(ことほぎ)贈ったものです。松南志塾に集う若者向けに作成したものですが、皆さんのご参考にもなると思います。
一、物事は、全体から大きく観よう
能力が同じくらいなら、より大局を観ている方が上をいく。
だが、ぼやっと観ているだけではダメだ。
大局を観たら、次に核心を掴んでいこう。
「ああ、ここが根本だ」という原点を捉えるのだ。
そうすれば、必ず上手くいく。
二、困ったときは「原点」に立ち帰ろう
原点は大抵(たいてい)自分の中にある。
大事なことは既に自分が知っている。いつまでも心配しなくていい。
そして、原点が見えてきたら、素直に他人の意見を聞いてみよう。
今までにない、素晴らしい助言を貰えるはずだ。
三、言葉を大切にしよう
言葉は大切だ。何事に対しても、きちんと説明出来るようになろう。
でも、言い訳はよくない。愚痴も少ないほうがいい。
人生は言葉の結晶なり。将来は、今(いま)発する言葉が決めるのだ。
志は、自信を持って大きな声で表明しよう。
四、目の前の人に対して、何が出来るかを考えよう
まだ志や天命が見つからず、何をしたらいいか分からないという君へ。
とにかく体を動かそう。
今(いま)目の前にいる人に対して、何が出来るかを考えよ。
何かお手伝いする事はないか、お役に立てる事はないかと気を配り、与えられた役割を一所懸命努めるのだ。その結果、答えは自ずとやって来る。
周りの人たちは、君に何かをしてくれる人々ではないぞ。
周りの人たちのために君がいるのである。
五、迷ったら、命を懸けて惜しくないほうを選ぼう
迷ったら、人類のため天下のために自分にしか出来ないほうを選べ。
そうすれば、悔いは決して起こるまい。
六、自分のことは自分でやろう
最初から人をあてにしないで、自分のことは自分でやろう。
しかし、いつまでも一人でいたら先へ進めない。
忙しくなったら、遠慮なく人に助けて貰えばいい。
付いて行きたい、助けてやりたいと思われる人間になればいいのだ。
七、「自分ならどうするか?」を常に考えよう
学ぶときは、常に「自分ならどうするか」という大主観に立とう。
そうでないと、増え過ぎた知識によって動きがどんどん鈍くなる。
知ることと行うことは一つという、知行合一(ちこうごういつ)こそ君の生き方である。
八、成果を焦るな。事はじっくり進めよう
成果を焦らず、じっくり事を進めよう。何事も成長には時間が掛かる。
後れを取ってチャンスを逃すようではいけないが、爪先立ってばかりいるようでも困る。
人生は長距離レースなのだ。しっかり息を整えていこうではないか。
九、「私」を無くせ。大我に、公に生きよう
中心にいくほど私(わたくし)が無い。それが日本的組織の基本形なり。
代表や幹部が偉ぶっている会ではいけない。中心に行くほど腰が低く、心が温かいという集まりが、やがて日本を救う会となるはずだ。
十、先後のメリハリはつけ、切磋琢磨しよう
先輩は後輩に厳しさを込めた愛情で接し、後輩は先輩に尊敬心を失わないで付いて行こう。先輩・後輩の間に、上下は無いが先後は有る。
先(さき)と後(あと)のメリハリを付けて切磋琢磨に励めば、きっと素晴らしい教育環境が創造されるに違いない。
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『大國民讀本を読む』と合わせ、『綜學』につきましてもnoteで逐次紹介して参ります。この内容につきましては、下記『綜學入門』にて取りまとめています。ぜひお求めいただき、共に日本改新に向けて歩んで参りましょう。
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