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dan_tsurumi
フォロワー300人記念、でも別に大したことじゃない
朝起きて、コーヒーを淹れ、なんとなくスマホを開いた。
すると、Noteのフォロワーが300人になっていた。
「へえ」
特に何の感情も抱かずにそれを確認し、またコーヒーに砂糖を入れた。フォロワーが増えたからといって、僕のコーヒーが突然モカブレンドに進化するわけでもないし、トーストが高級ホテルの朝食みたいになるわけでもない。
しかし、299と300の間には何か決定的な違いがあるような気もする。299は 「まだ300じゃない人」 だけど、300は 「300になった人」 だ。これは大きな違いだ。例えるなら、 ギリギリ身長が足りずにジェットコースターに乗れなかった子供が、ついに140cmの壁を超えた ようなものだ。
でも、だからといって、特に何かが起こるわけでもない。
スーパーのレジで「フォロワー300人になりました」と言ったところで、割引してくれるわけでもないし、近所の犬が「おめでとう」と言ってくれるわけでもない。
とはいえ、300人というのはそこそこ大きな数字だ。
300人といえば、小学校の全校生徒くらい。つまり、僕は今、 小学校ひとつ分の人々に見られている可能性がある ということだ。そう考えると、急に落ち着かなくなってきた。
「やばい、僕の文章、ちゃんと読まれてるのか?」
今まで適当に「まあいいか」と投稿していたが、もしかして 全校朝会で校長先生が僕の文章を読み上げる みたいな状況が発生しているのではないか?
そんなことを考えていたら、トーストが少し焦げた。
僕は冷めたコーヒーを一口飲み、静かにスマホを閉じた。
まあ、でも、 フォロワーが301人になったら、ちょっと嬉しいかもしれない。