本人の声ではない!?私たちがスマホで通話中に聞いている声の正体とは?🌈
家族や友達とスマホで会話をしていると、
「ちょっと違う声に聞こえる」
「電話のときだけ誰か分からない」
このように感じたり、言われたりしたことありませんか?
この違和感、私たちの勘違いではなかったんです。
通話中の私たちの声は、データ量の少ないモバイル回線で送信されています。
このとき、私たちの音声を忠実に再現しようと、高音質でデジタル化してしまうと、膨大なデータ量になってしまいます。
その結果、スマホのモバイル通信では送信が間に合わず、会話にならないんです。
「なら、通信速度や量を増やして調整すれば良い」
このように感じる方もいると思います。
例えば、災害や事故が発生したとき、同時に多くの回線を使うことになります。
一つの一つのデータ量が多いと、こういった緊急時に繋がりにくくなる可能性があります。
こうした理由から、安定した通信を確保するために、データ量を小さくしているんです。
しかし、データ量を小さくしてしまうと、
・音質が悪くなる
・通話が聞き取りにくくなる
こういった問題が起こり、会話そのものが不便に感じてしまいます。
そこで開発されたのが『CELP』という技術。
人間が認識できる音の中から、人間の声のみに着目した技術で、『音韻情報』をデータに変換することで、データ量を小さくすることに成功した技術です。
音韻情報とは、
文字記号 → 音 → 言葉
この一連の変換のこと。
例えば、『あ』という文字。
まず、この文字を『ア:A』という音に変換し、文字を単語として認識させます。
次に、情報を書き換え、分類していきます。
そこから数千種類の音が登録されている『コードブック』と呼ばれる音の辞書を使って、私たちの声に近い音声に作り変えます。
すると、聞き手には、音韻情報とコードブックでつくられた番号(言葉)のみが伝わっている状態になります。
この番号は、人間の声の特徴が取り除かれている状態で伝わるため、私たちは、電話の声に違和感を感じていたんです。
しかし、これは、あくまでデジタル回線の話。
音声を銅線に乗せて伝送するアナログ回線は、ビジネスシーンで、現在も使用されています(今年1月以降、順次サービス終了)。
また、デジタル回線は、
「音声に雑音が入らずきれいに聞こえる」
こういったメリットはありますが、セミや鈴虫の鳴き声は、受話器を近づけても、周波数の違いで相手には聞こえません。
『zoom』や『LINE』などのネット回線を使うと、こうした虫の鳴き声なども聞こえるようになります。
今後は、固定電話もネット回線が主流になるかもしれませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈