スパイシーな料理から辛い料理へ!四川料理の根底に流れる中国の歴史🌈
中国の西南部に位置する『四川省』。
・険しい山岳地帯に囲まれた盆地
・四季のある温暖な気候
・肥沃な大地
これら多くの自然に恵まれていることから、古来より「天府之国(天が与えた国)」と呼ばれている地域です。
四川料理が生まれたのは、秦の始皇帝の時期から三国時代にかけて。
海のない『内陸地』でありながら、澄んだ『淡水湖』『瀘沽湖』があり、川魚をはじめとする『水産資源』にも恵まれています。
そのため、これまでに数多くの有名料理が誕生しました。
・麻婆豆腐(マーボードウフ)
・担担麺(タンタンメン)
・回鍋肉(ホイコーロー)
・棒棒鶏(バンバンジー)
・宮保鶏丁(ゴンバオジーディン)
・魚香肉絲(ユーシャンロースー)
・辣子鶏(ラーズーチー)
・青椒肉絲(チンジャオロース)
海を持たない地域ならではの、アワビやフカヒレといった乾燥海産物の調理法も数多く考案されました。
そんな四川省は、1年の大半がどんよりとした曇り空。
「太陽を見ると犬が吠える」
こういったことわざがあるほど、一年を通して湿度が高い地域です。
四川省の人々は、この気候の特性から、体調管理を、食事によって行ってきました。
四川料理を象徴するのが、『香辛料』。
・酸(酸味)
・辣(辛味)
・麻(しびれ)
・苦(苦味)
・甜(甘味)
・香(香り)
・鹹(塩味)
この7つの味を基本としています。
特に痺れるような辛さを意味する『麻辣(マーラー)』を味つけの基本としているのが『四川料理』。
16世紀に記された書物には、四川料理の特徴として「スパイスを好む」という記述が残されてます。
つまり、最初から、私たちに馴染みのある『四川料理=唐辛子』のイメージではなかったということです。
四川料理では、主に3種類の香辛料が使われています。
・辣椒(唐辛子)
・花椒(ホアジャオ)
・胡椒(コショウ)
この中の唐辛子だけは、もともと中国には存在しない、南米原産の香辛料。
唐辛子が中国に伝来したのは、大航海時代を迎えた17世紀(明朝末期)頃。
このことから、四川省が、外国の文化を取り入れる食文化であったことが伺えます。
そして、唐辛子がより手に入りやすくなると、
「唐辛子に含まれるカプサイシンで発汗を促すことによって健康を保つことができる」
という唐辛子の薬材的効果も相まって、ますます多くの料理に使われるようになります。
こうして、四川料理のレパートリーに、情熱と辛さの新しい概念が加わり、私たちが知っている大胆で複雑な風味に進化していきました。
そんな四川省のある中国には、オリジナルの調理師ランクが存在します。
試験の開催は、2年に1回。
8段階の試験を順番に合格する必要があります。
そのため、最高位の『特一級厨師(とっきゅうちゅうし)』の資格を取得するには、最低でも14年はかかると言われています。
そんな『特一級厨師』の資格を史上最年少(25歳)で取得した人物が今、日本にいます。
日本の料理番組でもお馴染みの北京出身の料理人『孫 成順(ソン セイジュン)』さんです。
孫さんは、世界最高位の料理人の一人。日本でも、数多くのテレビ番組や雑誌で取り上げられている人物です。
そんな孫さんの料理が味わえるお店が、六本木にあります。
その名も、中國名菜『孫』。
六本木を訪れる際は、ぜひ足を運んでみてください😊
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈