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豆の品質を見極めるコーヒーの専門家カップテイスターとは?🌈

コーヒー豆の原料である生豆の品質を産地や銘柄ごとに見極める『カップテイスター』。

買い付けの合否・価格・量を決める、コーヒー豆のバイヤーでもあります。

① 日本に輸入される前に、味や品質に問題がないかを確かめる
② 豆の選定と焙煎(生豆を煎って加熱すること)の度合いをチェックする
③ 生豆や焙煎豆の外観や香りを丁寧に確認し、粗挽きしたコーヒーにお湯を注いでテイスティングする

これが一連の流れです。

コーヒーの生産国は60カ国以上、品種も多く、種類も数百種類に及びます。その中から、1日60~70種類を5カップずつ、計300~350カップを毎日チェックしています。

カップテイスターは、自分の感覚だけを頼りに、香り・コク・酸味・甘味・苦味・後味を評価しなければなりません。

そのため、より正確な評価をするために、日頃から辛いものなど刺激が強すぎるものは食べません。

また、3食しっかり食べることも心がけています。

空腹時の検査は判断を鈍らせる可能性が高いからです。

彼らは、コーヒー豆を売買する相場の動きはもちろん、相場に関する情報も常に意識しながら、世界各国を飛び回っています。

また、香りのメカニズムや安全性を理解するための『化学』『薬学』『生物学』の知識に加え、『嗅ぎ分ける能力』『芸術的センス』『知的探求心』が求められる仕事です。


そんな毎日コーヒーを嗅ぐ『カップテイスター』。

実は、カップテイスターという職業が生まれる前に、ドイツでコーヒーの香りを嗅ぐ仕事が警察官の業務に含まれていた時代があります。

ドイツがまだプロイセン王国だった時代(18世紀後半)。

この時代は、朝のコーヒーを楽しむのも命がけでした。

① 毎日早朝、数百人の警察官が家々を回る
② 家の窓に顔を近づけ、匂いを嗅ぐ
③ コーヒーの匂いがした場合、大音量で笛を吹く
④ 家のドアを蹴破り、突入する

そんな業務が存在していたんです。


なぜ、このような業務が存在していたのでしょうか?


ドイツは、コーヒーを目の敵にしていました。

なぜなら、「ドイツの伝統的な飲み物であるビールに比べ、コーヒーは不健康な飲み物である」と考えていたから。

コーヒーを完全に禁止したわけではありませんでしたが、庶民が気軽に飲めなくなるような法律を制定していました。

しかし、国民のコーヒーに対する欲求は高まるばかり。

すると、国は、国王が亡くなった後、その法律を廃止。国民は、気軽にコーヒーが楽しめるようになりました。


品質を見極めるコーヒーのスペシャリスト『カップテイスター』。

国を守るための仕事になっていた時代もありましたが、

私たちが美味しいコーヒーを飲み続けるためには、彼らが、必要不可欠な存在であることは間違いありません😌

最後まで読んでいただきありがとうございました🌈
 

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早坂 渚
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