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収束へ導くフランス国王の誕生🌈

フランスはかつて、『100年戦争』と呼ばれる長い争いをしていました。

この争いは、突如現れた『ジャンヌダルク』という若き英雄によって、終止符が打たれました。

ここまでは、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

実は、この後も、フランスでは争いが続いていました。

それが、宗教による争いです。


当時、ほとんどの国民は、『カトリック』。

このカトリックに反対する人々が現れ始め、少しずつ、新教徒『ユグノー』の信仰者が増えていきます。

信仰者が増えたことによって、心の支えとなっていた宗教の考え方に自由度が増し、信仰者たちが少しずつ不安定になっていきます。

その不安定な状態は、次第に強い反発心へ変わっていきます。

そして、カトリックは、弾圧しようとユグノーを攻撃し始めてしまうんです。

この両教徒の対立を、『ユグノー戦争』と言います。


ここで、新たな救世主が現れます。

それが、『アンリ4世』です。

ユグノー戦争は、あくまで宗教の派閥争い。

権力だけでは統制は取れません。なぜなら、信者の気持ちを動かすことが、非常に難しいから。

これを踏まえて、国王となったのが、アンリ4世でした。

彼の最大の特徴。

それが、「どっちつかずのスペシャリスト」であること。

彼は、元々カトリック教徒でありながら、あらゆる宗教へ所属し、誰よりも宗教に対する経験値が豊富でした。

一信教が主流の時代に、一つの宗教に留まることなく、様々な教えを学び、説いてきた彼は、当時、貴重な存在だったんです。

そのため、ユグノー戦争を終わらせたかったフランス国民は、彼を国王に選びました。


フランス国王となったアンリ4世は、初っ端、

「フランスは、ユグノーを認める」

という、声明を出します。

ユグノー信徒に対して、カトリック信徒とほぼ同じ権利を与え、近世のヨーロッパでは初めて、『個人の信仰の自由』を認めたんです。

自由を認めることで、多くの国民の支持を得ました。


この40年にわたる戦争の収束は、フランスの国家統一にも繋がります。

戦費の縮小などを行ったことで、政治情勢のみならず国家財政も安定し始めたんです。


17世紀のフランス大国時代を作り上げた人物、アンリ4世。

彼は、賢明で有能な君主でありながら、武力で弾圧しない、世界的にみても優れた統率者の一人でした。

国王在位中から現代に至るまで、フランス国民の間で高い人気を誇る王の一人であり、今でも、『大アンリ』や『良王アンリ』と呼ばれ、人々に愛され続けています。

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