勝手に脳が記憶を偽る!?なぜ人は誤った記憶を生み出してしまうのか?🌈
私たちは毎日、多くの情報を頭に記憶しています。
人の記憶は、
「覚える」
「保存する」
「呼び出す」
この三つの要素で構成されています。
その記憶を思い出して利用するまでが一連の流れ。
記憶の正しい呼び起こし方は、『意識的な想起(意識的に行動しながら記憶を呼び起こす方法)』をすることです。
例えば、
「昨日は何してた?」
と聞かれ、
「友だちと喫茶店に行った」
と答えたとします。
この場合、記憶を思い出そうとして思い出しています。
これが、
『意識的な想起』
頭に残っている記憶の呼び出し方になります。
しかし、難しいのが、
「人には『無意識な記憶』と『健忘症の記憶』がある」
という点。
無意識な記憶とは、あまり重要視していなかった記憶。
「仕事の帰り道、どこかで蝶々を見た気がする」
「確か、黄色だったかな?」
これは、動く蝶々と周りの風景を同時に見ていないと覚えられない『無意識な記憶』。
私たちが普段から当たり前に行っている行動の中で残る記憶です。
一方、健忘症の記憶は、ストレスのかかった時など、通常とは異なる状態で残る記憶(記憶障害)。
「お酒を飲んで、酔っぱらっている時の記憶」
このような曖昧な記憶のことです。
また、意識はあっても、『ストレス』や『普段とは違う状況』が原因で、記憶を呼び出すときに、脳が勝手に記憶を作り出すことがあります。
ミステリー小説などに登場する『第一発見者』。
警察にとって、事件解決のための重要な証人です。
しかし、『衝撃的(ショッキング)な感情』を受けた彼らにとって、完璧にその現場の状況を記憶していたり、それを思い出すことは非常に困難。
「犯人はメガネをかけていた」
「頬に傷があった」
「被害者が犯人を怒らせる行動を取っていた」
など、第一発見者として、出来る限り、想像を膨らませながら、記憶を呼び起こします。
しかし、
「もしかしたら、自分が疑われているのでは?」
と、事情聴取では不安になりやすく、より記憶が曖昧になりやすいんです。
これも、『健忘症の記憶』の一種。
「人の記憶は、状況によって、瞬時に作る(作り変える)ことができるため、正確なものとは言えない」
そもそも、人間は、過度なストレスがかかると、正確な記憶を呼び起こせなくなります。
ちなみに、これまで第一発見者が犯人だった確率は、自白を除くと『1%未満』。
もちろん警察も、この事は理解していると思います。
しかし、いざ自分が、第一発見者として事情聴取を受けることになったら、緊張して記憶にないことまで話してしまいそうで不安です。
私たちは、
「人の記憶は曖昧なものである」
「人の記憶は作ることができる」
この二つを認識したうえで、日々行動すべきなのかもしれませんね😌
最後まで読んでいただきありがとうございました🌈