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静けさと強さと
ジェシー・ハリスのライブがあることを知ったのは先週のこと。慌ててチケットをとった。ゲストに阿部芙蓉美というシンガーソングライターが出るらしいことも知った。この一週間、阿部芙蓉美を聴きまくった。11年ぶりにリリースしたという「Super Legend」というアルバムを聴きたおした。めちゃくちゃいい。全9曲34分、頭から最後まで通しで聴くためのアルバムだ。
ついさっきステージに立つ阿部芙蓉美を観てきたばかりだ。ステージ上の彼女は多くを語らず、曲の合間にため息をつきながらギターのチューニングをして、けだるく歌いはじめる。祈りのような歌声。小さく心を揺さぶられる。乾いた音の粒たちが一つずつ会場に降り積もる。静けさと強さが混在する彼女の歌が聴こえてくる。
渋谷から帰る半蔵門線の中で「Super Legend」をまた聴く。そういえば、ライブハウスのグッズ売り場で「Super Legend」のアナログ盤を買ったのだった。最後の一枚だった。明日は歌詞カードを読みながらレコードを聴こう。ジェシー・ハリスとのセッションもよかった。二人とも本物の音楽を聴かせてくれるミュージシャンだ。
いま今日が明日になった。
いい夜だった。