『谷川俊太郎の33の質問』に答える(3)
ぼくの大好きな本に『理想的な朝の様子ー続 谷川俊太郎の33の質問』というのがあります。今日はこの33の質問に自分なりに答えてみようと思います。谷川さんが本当に聴いてくれているかのようにイメージしながら答えたいと思います。数が多いので3回に分けて投稿します。今回は第3回。
もし人を殺すとしたら、どんな手段を選びますか?
毒殺…かな。人を殺すことになるなんて、よほどのことがあったのだと思うけど、それでも、血を見るのも、痛いのもいやなので、静かに眠りながら逝っていただきたい。逃げかくれて生きていくのは耐えられないと思うから、すぐに自首します。
ヌーディストについてどう思いますか?
好きなように生きれば良いとは思うけど、どんな考えなのか興味はあります。「自然に帰る」みたいな考え方なんですかね。服をまとうことが不自然で裸でいることが自然な姿だと本気で考えているなら、彼らは禁断の果実を口にしなかった者たちということなのでしょうか。裸になるのは天国のような楽園にたどりついてからでもいいような気もします。現世にいるうちは、恥も欲もエゴも苦悩も快楽も、全部まとめて味わって生きていたい。おしゃれしたいしね。
理想の献立の一例をあげて下さい。
白ごまのおにぎり、たくあん、緑茶、豆大福
大地震です。先ず何を持ち出しますか?
スマホ
宇宙人から『アダマペ プサルネ ヨリカ』と問いかけられました。何と答えますか?
「ようこそ、ヨリカさん。たいしたものないけど、ゆっくりしていってよ。コーヒーは好き? 寒くない?」
ぼくは宇宙人とは友好的な関係しか想像できないんです。遥か彼方からはるばる地球にまでやってくるほどの進んだ科学技術を有しているわけですから、侵略しようと思っていたら問いかけなどしないと思うんです。瞬殺ですよね。問いかけたということはお友達になりたいと思っているに違いない。だからぼくはおもてなしの心で迎えたい。地球人を生かしたまま奴隷にする? そんな人間みたいな過ちを宇宙人が繰り返すはずないじゃないですか。
人間は宇宙空間へ出てゆくべきだと考えますか?
すべての人が行く必要はないですが、フロンティア精神はなくさないでいいと思います。その先で起こるいろんな小競り合いから学ぶものもあるんじゃないでしょうか。未熟すぎるぼくら人間はもっと学ばないと。ヨリカさんを見習いたいですね。
あなたの人生における最初の記憶について述べて下さい。
幼稚園の頃の記憶はエピソードも含めてかなりしっかりとあるから、幼稚園に行く前の3歳くらいの記憶が最初の記憶だと思う。家の前で双子の姉がぼくの髪にリボンをつけて、おもちゃの車に乗せて遊んでいたのは覚えてる。姉たちがめちゃくちゃ笑っていたからこっちもすごく楽しい気分だった。それと、白黒テレビで「快傑ライオン丸」をやってた情景が薄らぼんやりと残ってます。
何のために、あるいは誰のためになら死ねますか?
何のためでも、誰のためでも、たぶん、死ねません。しいていうなら自分のためなら死ねる。そうじゃないと、いろんな人たちに申し訳が立たないよ。何にせよ、ぼくは生きることでしか何事も果たせないと思ってます。
最も深い感謝の念を、どういう形で表現しますか?
こころを込めて「ありがとう」です。
好きな笑い話をひとつ、披露して下さいませんか?
職場の同僚の女性が、帰宅時にマンションのオートロックのセンサーにハッピーターンをかざしたらしいという話をして笑っていたら、ワイヤレスマウスと間違えて酒まんじゅうを動かしたことがあるという強者があらわれたことがあります。
何故これらの質問に答えたのですか?
谷川俊太郎さんと話がしたかったから。
「スイミー」が谷川さんが訳されたものだったと、今朝、テレビのニュースではじめて知りました。小学校低学年のときに、ぼくは谷川さんに出会っていたんですね。もしかしたら、それよりも前にどこかで谷川さんが紡ぎだした言葉を耳にしていたかもしれません。例えば「鉄腕アトム」とか。それくらい身近なところに、あなたの言葉が浮遊しています。今までも、これからもずっと、谷川俊太郎は生きつづけます。この33の質問も、時代とともに少し古くなってしまったところがあるけど、またいつか、忘れた頃にやってみようと思います。