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アニメ『人類は衰退しました』の感想など
2012年の夏に放送されたアニメ『人類は衰退しました』のdアニメストアでの配信期限が目前に迫っていることに気付いたので、この機会にと思い一気見しました。今回は、その感想などを自由に書いていきます。
『人類は衰退しました』の作品概要とあらすじ
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作品概要
『人類は衰退しました』は、田中ロミオ先生を原作とするライトノベル作品です。ガガガ文庫より2007年5月~2016年9月の9年ほど刊行されました。
「このライトノベルがすごい!2007年」では、17位、「第1回大学読書人大賞」では5位になるなど、当時人気を博した作品でした。
あらすじ
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。
すでに地球は"妖精さん"のものだったりします。
のんびり、ほのぼ、の……? ちょっぴり不思議でほんの少し不条理な、
そんな物語のはじまりです。
人類が衰退して数世紀が経った後、地球には新たな人類とも呼べる存在、「妖精さん」が現れていました。
国連の調停官として就任した女性、「人間さん」は、妖精さんと旧人類との間を取り持つ役目を担うこととなります。
そんな役目だからこそ、妖精さんの引き起こす”ちょっぴり不思議な出来事”に巻き込まれて行きます。
『人類は衰退しました』の感想など
作品の舞台が「人類衰退後の世界」ということもあって、どの作品にもないような不思議な世界観を持っているという風に感じました。
この作品の登場人物は、明確な"名前"というものがあまり表にでてきません。主人公である国連調停官の女性は、妖精さんからは「人間さん」、里の娘たちからは「先生」、祖父には「孫ちゃん」、また学舎(=本作で出てくる全寮制の教育機関)では「ほうき頭」や「お菓子ちゃん」という風に、全員から様々なあだ名で呼ばれています。こういう点も、不思議な世界観を醸し出す一つの要因になっているのかもしれません。
そして、この作品の要となる妖精さんについて…。旧人類よりも小さく、とにかく甘いものと楽しいことが大好き。記憶力も乏しく、普段はのんびりと流されながら暮らしていますが、実は旧人類よりも高度な技術を持っています。
そんな技術力を用いて、妖精さんたちは里で奇妙な出来事を起こしていきます。
この作品、なによりも、妖精さんがかわいい。そして、その妖精さんと接する人間さんもかわいいです。一見おっとりとしたおとなしい見た目の人間さんですが、心の中で不思議な出来事に対してきついツッコミを行ったり、学舎に通っていたころには他人に対してきつく当たっていたりする場面もあり、そのギャップも良いな~~と思ったりします。
そして、この作品の魅力をより引き出している箇所というのが、本作ならではの独特な作品構成です。実はこの『人類は衰退しました』の話は、単なる時系列順ではなく。現在の人間さんが、過去の出来事を思い返す構図となっています。そうすることによって、よりこの作品に親しみを感じることとなるのかなと思ったりもします。
『人類は衰退しました』公式サイト
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©2012 田中ロミオ、小学館/妖精社