アメリカ合衆国コロラド州シャイアン山。 巨大な花崗岩の地下2000メートル、そこに核戦争を想定した基地がある。 管制室の壁一面を覆う巨大スクリーンに、赤い警告が次々と点滅していく。 戦略級統合指揮統制システム「ASTERIA」が、絶望的な警報を発していた。 「複数の熱源を確認!種別、ICBM!」 「第二列島線より極超音速ミサイル16基、発射を確認!」 「SLBM群、太平洋上空で捕捉!」 「大統領からの命令は!?」 重なり合う警報音の中、基地司令官が叫ぶ。 「