魔導物語というゲーム
皆さん。突然ですが、皆さん。魔導物語というゲームを御存じだろうか。
知らない人向けに軽く説明すると、3Dダンジョン探索RPGだ。ウィザードリィとか女神転生とか、かつてPCやSFCで多く見られたジャンルだが、他では中々見られないシステムと手軽に遊べるボリュームを持つ。
多くのシリーズで、ほとんどの主人公はアルル・ナジャという少女。
こちらは聞いたことがある人が多いかもしれない。国民的ヒット作である、SFC版ぷよぷよの主人公だ。同姓同名ではない。同じキャラクターだ。
もともと、ぷよぷよというゲームにはキャラクターはおろか対戦モードすら存在しなかった。
そこに魔導物語のキャラが出演した結果、圧倒的知名度の差によってぷよぷよのキャラクターとして認知された面白い歴史を持っている。
この魔導物語というゲーム、その外にも面白い話がいくつもある。
・シリーズが多い
まず、「魔導物語1-2-3」という3つのシナリオに分かれたシリーズ作が出た。MSXとPC-98で。このゲームの一作目が出たのは約30年前なのに、もうマルチプラットフォームに対応している。
ただ、PC-98版はマジで怖い。グロい。
リアルタッチなスケルトンTとか、リアルな魚に筋肉質な手足が生えてるすけとうだらとか、生々しすぎるダメージ描写とか……耐性がなければ不快感をもよおすと思う。
さらに、『魔導物語I』『魔導物語I 3つの魔導球』『魔導物語I 炎の卒園児』というシリーズ。
いや1だけで何回やるんだよ、と思ったが、それぞれプラットフォームも違うしゲームの内容もシナリオもまるで違う。
……じゃあ別に「魔導物語I」って言わなくてよくない?いや、言わないでほしい。混乱するだろ!
・まとまりがない
悪口に聞こえるかもしれないが、これらシリーズ作には一貫した設定が少ない。
アルルが子供体型だという設定の作品があれば、自身の色気を使ってモンスターを騙す作品もある。
シェゾが強力な魔法使いという作品があれば、単なるナンパ野郎になっている作品もある。
「混沌の神が支配している世界」というバックストーリーが、いつの間にか全く出てこなくなったりする。
だが、それこそ混沌としている作品であるという何よりの証左だ。
難しい事は何も考えずにプレイすべき作品とも言える。
・一作目が「II」
未だに理由がよくわからないが、このシリーズ一作目のタイトルは「魔導物語 EPISODE II CARBUNCLE」である。
もしかしたら、一作目の内容は決まっていたけど、何らかの事情により二作目が先に出来上がったから……とか、そういった理由かもしれない。
余談だが、このゲームはかなりのレアものだった。
なにしろ、単体では発売されていないのだ。1989年に発売されたディスクマガジン、MSX2版「ディスクステーション SPECIALクリスマス号 (#SP5)」に収録されていたのだ。
ただ、2015年3月31日に、「魔導物語 きゅ~きょく大全 1-2-3&A・R・S」で復刻・収録された。原版どおりオートマッピングすらないので、クリアは中々に難しいが。
・最後に
とりとめもなく色々書いてしまったが、書きたい事が多すぎて文章がとっ散らかるので、これでも端折った。
恐らく、魔導物語ファンの方が読めば物足りず、魔導物語ファンでない方が読めばよく分からない文章となったかもしれない。
ゲームについては、D4エンタープライズ様より「魔導物語きゅ~きょく大全」というタイトルで復刻されている。
限定販売であるため時期を逃すと入手は難しいが、現在4巻まで発売されている。興味が出たら買おうね!
あと、「はちゃめちゃ期末試験」と「魔導師の塔」復刻よろしくお願いします……。本当に魔導シリーズ好きなんで、どうかプレイさせて……。お願い……。