はみ

さがしものはなんですか

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最近の記事

戸惑っている、わたし、なぜ

星が見えなかった。見えそうで見えなかった。薄い雲が夜の空を黒からネイビーに塗り直していた。なーんだと思って前を向いたら真っ暗で、もうそれは歩いているのか飛んでいるのか這っているのか、自分でもわからないくらいの真っ暗で怖くなったので、まとわりつく黒を振り払うみたいに走ったの。 星が見たかった。今日はどうしても見たかった。何かしらの偉大な美しさでわたしの臭みを誤魔化して欲しかった。 わたしが誰かと居られないとずっと思ってきたのは、自分がいかに相手から必要とされているのかを確認

    • 明日来るな、明後日だけ来い。

      山で眠れなかった夜に私はこう書いていた。 この夜が憎くてしょうがなかったのに、とにかくこの夜が明けるのが怖かった。それでも朝が来てそしてその日にも夜が来て、この感情も忘れて私は今ここにいる。  1ヶ月前に山で落ちた。死ぬのか、私、とか思う暇も本当はなかった。「怖い」というのは、物事の前か後の感情でその渦中にいるときには存在できないのだと思う。とにかくこの滑り落ちる身体を止めなければ、と脳を通さずに考えていた。じきに雪渓は終わり、身体とザックが岩場に突入したとき「落ちている

      • そっちはどうだいうまくやってるかい

        なりたい人間を考えてみたとき、私は全て真逆に進んでいるんじゃないかと思う。 今日はピクニックから一人で歩いて帰ってきて、家のドアに手の小指を挟んだ。びっくりした。痛みよりびっくりが先に来た。遅れてきた痛みは長く、うるさい。まだ痛い。真鯛鯛。 本当のことを全部言えたら、と思う。全員が敵に見える日があることとか。できることをできないかのように見せて、できないことをできるかのように見せているここまでの人生では、私はまだ人間に慣れていない気がする。 ひとりぼっちにはなれないとは知って

        • 冬山でわたしも考えた

          今私は冬山にある。山の中に突如現れた、擬似的な室内ことテントの中に、ぎちぎちに敷き詰められたシュラフというおかしな袋の中でこれを書いている。隣からは寝息、上からはさらさらと雪がテントに当たり落ちる音が聞こえてくる。薄いナイロンの膜を隔てて外は、生物を生物たらしめない死の世界であり、反対に内側のテントの中はその死の世界にずかずかと踏み入れ、ふてぶてしく居座る人間の領域だ。人類の叡智の結晶×暇つぶしの最終局面の末誕生した冬山登山真っ最中の特に目的もない文章です。なんか結構変な文体

          地獄の年末を迎えているのだ 2

          2まで読もうと思うなんてかなりの物好きですね。ありがとうございます。ちなみに今は日本海の上で、何故か長渕剛を聴きながらこれを書いています。ネットも繋がらないし、ダウンロードしていた葬送のフリーレンも見終わってしまったので最終手段ですわ。暇つぶしの優先順位、最下位の文を読まされるみなさんには、どんまい!と言ってあげたいです。ああ〜幸せのとんぼがあああ〜ほらあ〜舌を出して笑ってらあ。はい始めます。 今日は今日でなかなかに大変だった。5時にすき家を出た私は7時の電車まで、だるい重

          地獄の年末を迎えているのだ 2

          地獄の年末を迎えているのだ 1

          12月28日、AM4:20。In すき家。なぜ年の瀬にこんなところにいるのか。地獄の最中だからだ。もうそれはそれは真っ最中だからなのだ。 地獄の始まりは、12月13ぐらいだったと思う。その日はバイトで客が本当に本当に帰らなくて、シフトは0時までだったのに結局深夜2時まで働いた。本来私は根が明るい人間でもないし、顔も華やかでないし、コミュニケーション能力も低いので「接客」に向いていない。だから普段1人で街を歩く時の顔を0とすると、バイト中はたとえ洗い物をしている時でも6ぐらい

          地獄の年末を迎えているのだ 1

          バイトできない人間向いてない in 2023

          仕事ができない。バイトすらままならない。 つい先日大学生になってすぐ始めた、和食屋のバイトを辞めた。ほぼ飛んだに等しい。4、5ヶ月働いていたが、仕事が全然覚えられなかった。バイトがある日は、朝から憂鬱でそれまでの時間ずっと緊張しているし、ない日だって「あと何日でバイト、、」という「もういくつ寝るとお正月」の気分最悪verカウントダウンをしていた。これはいよいよ厳しいと思い、やめる1週間前くらいからYouTubeで「バイト 辞めたい」と検索しまくって、背中を押してくれる動画だけ

          バイトできない人間向いてない in 2023

          本を読むということ

          本が好きだ。 ごめん、エアコンの風が私の体に体当たりしてきていて、特に目がしばしばしてしまうので止めさせてください。こんなこと書かなくていいんだけど、書かないと動けない。そういう人間だよ私は。 はい、戻るね。私は本が大好きだ。 本は私の、というか人間の、こんぽん的な孤独を認めてくれている気がする。結局人はひとりなのかもしれないけれど、本はそんな人間が大好物なのだ。そおっと心の隙間に喪黒福造のように入り込んでくる奴らは今日もひとりぼっちのあなたを探している。 本を読んで、眠れな

          本を読むということ

          毎日せっせと唇を赤くしている女たちへ

          「唇なんてね、赤ければ赤いほど良いんだよ。」 これは誰も言ってない言葉。 普段からそんなにしっかりメイクをしないけれど、何に対しての後ろめたさからかリップだけは塗っている。まあ自分でも塗らないよりは塗ったほうが強いだろ、と思っている。装備が増えたみたいでね。外へ出てみると、ありとあらゆる種の女たちはみんな唇を赤くしている。世界のいろんなところで、女たちは唇に色をつけ、血が十分に通っていることを証明し続けている。ウワクチビルとシタクチビルが逢瀬する総回数を数えるバイトとかないか

          毎日せっせと唇を赤くしている女たちへ

          最悪

          高校の時、「最悪」という言葉を使って怒られたことがある。 「最も悪いわけないだろう。そう簡単に最悪とか言うな。」 は?とその時は反射で思ったし、は???とじっくりその感触を熟成させた今でもそう思う。だって私の毎日は毎日最悪だ。朝全然起きたくないし、授業はほぼつまらないし、一緒に受けてくれる友達もそんなにいないし、なーんかずっと疲れてるし、まじでお金ない。あと私の財布には1500円しかない。それなのにマイナンバーカードをなぜか折ってしまって再発行に1000円かかる。え、最悪でし

          絶望の淵を歩くひとと蜘蛛の糸

          丑三つ時にふと何か書きたくなった。頭の中に流れる音楽ってその時一番好きな曲とかでもない。なんで今これ?!って思うことが大半だなあ。昨日は、Helsinki Lambda Clubの「眠ったふりして」だったし、今はandymoriの「Peace」が私の脳内をジャックしている。これは本当にいい曲で、あんまり人には教えたくないんだけどいつかみんなで大合唱したいという夢もあるから、マルチ勧誘みたいな謳い文句で「本当に良いから言いたくないんだけど、、、」と全員に言いまわっている。 私

          絶望の淵を歩くひとと蜘蛛の糸

          山好きなら山で死ぬのが本望

          そんなわけないだろ。 山で死んだら、次にその山に登る人に、なんなら山岳界関係全体に迷惑をかける。そしてなんと言っても死んでしまったらもう次の山に登れないじゃないか。これは本当によく言われるけど、私は山に死にに行ってるわけじゃない。生きるためだ。やらなきゃいけないことは死ぬほどあるのに、とりあえずそれから逃げるためにyoutubeを開いて、動画と動画の間のスキップ出来ない広告を見ている時、かなり今自分は死に近いんじゃないかと思う。そしてスタンダールのあの有名な墓碑銘、<生きた、

          山好きなら山で死ぬのが本望

          高校生

          高校生が終わる。 受験とか友達とかいろいろ書きたいタイミングはあったけれど結局何もかけずに3月まで来てしまった。3年間のことをまるっと全部好きでいられるほどまだ大人じゃないけど、卒業式の退場の時友達の顔を見たらすぐに泣けてしまいそうで体育館のそれほど高くもない天井を見ていたのだから、結構楽しかったし寂しいんだと思う。 noteは誰も見ていなさそうで、きっと世界で5人くらいは読んでくれるから、その閉じているところと開かれているところのバランスがちょうど良くて好きだ。今このタイミ

          高校生

          ヤクシマにいったい何があるというんですか?

          修学旅行に行かないことにした。友達も先生も学校も嫌いじゃないし人生で1回しかない高校の修学旅行なんだから行けばいいじゃん!という自分ももちろんいたがなんか抗ってみたくなった。多分そういう時期だったんだろうなあと大人になればなんとなく追憶できるんだと思うしもしかしたら後悔するのかもしれない。でも、大人になってからの自分の感想とか知らねえよ!!今は衝動で行動するんだ!と思った。野田知佑さんの新・放浪記を読んだタイミングもあったかもしれない。ついこの間なくなってしまった。私は世界一

          ヤクシマにいったい何があるというんですか?