日系企業シリーズ①ルイーズ。
ウン年前、わたしが日系企業に勤めていたときの人間模様をば。
わたしが勤めてたところは、日本から出向されてきたM支店長と営業Nさん、現地採用された営業事務のジョンとわたし、そして配送担当のジェイ、そして最後に女マネージャーのルイーズ、とまぁ少人数の支店でした。あっ、みんな仮名よ、仮名。
今日はこのルイーズの話からよ。
ルイーズは大学は出てないんだけど、もともとカレッジで経理を勉強してきてて。たしか営業のNさんがオフィス立ち上げのため単身渡英して物件を探してたときに知り合って採用されたらしいの。
で、Nさんが支店を開いたときから、ずーっとオフィスマネージャとして経理もひとりで担当してやってきてたのね。
で、さぁて現地採用しましょかってなったときに、まずジョンとジェイが採用されて。それでいろいろ準備ができたんでっていうことで、日本から支店長が呼ばれて。
わたしが採用されたのは、その後。
なので、一番下っ端だったんですわ。しかも、ルイーズ以来初めての女性採用。
最初の面接のときから(あぁルイーズとは合わへんかも。。。)と思ってたので不安はあったんです~。それでも就職することとなり、机もしっかりルイーズの前に置かれましたわよ。
いやー、ここからが大変だった!!
ちょっと紅茶煎れにキッチンに行こうもんなら「どこ行くの?」
トイレに行くときも「どこ行くの?」
目の前の席やしね、いちいち詮索するんよ。
その都度、「お茶です」「トイレです」っていうのが面倒くさくなって、わたしは席を外さなくなりましたわ。
あと、面倒くさい顧客は「ジョンには無理だから」って、全部わたしのところに持ってきよった。
いや、本当に面倒くさいんよ。
在庫管理がずさんでその状況を英語で説明できないトルコの会社など、こっちの注文フォームまったく無視して毎週自社の在庫表を送ってくるし。タイムカードあったけど、サービス残業やったしね。
割りにあわんわ~。
でもね、そんなことより一番困ったのはニオイよ。。。
ルイーズはすっごい汗かきでね。みんながコート着てる時期でも、オフィスでは半そででいるし。でもって、脇とか胸元とかすっごい汗かいてて。それが真ん前やからね。
臭うんよ。。。
ちょっと離れたところにいる支店長も、彼女が近づくと「うぅ」って顔してたけど、さすがに口には出さなかったわね。
あと、ルイーズはね、敬虔なクリスチャンでした。
忙しくなってきたからもう一人事務増やそうってことになって採用面接したときに、クリスチャンの人しか「イエス」って言わなかったわ。わたし、なんで採用されたんやろね???
で、結局クリスチャン「ラムジー」が採用されることになったんやけど、二人してデスクの上に分厚い聖書を置いてたわ~。
クリスチャンだからってことではないかもしれないけど、二人そろって激しく正しいことにこだわるのよ。
でも、自分たちの説に間違いがあると急に黙りこくって「あなたを許します」みたいな態度をとる。
ただね、顔とかちょっとした動作に怒ってるのが見えるわけよ。それがある顧客のカンに触れて大問題になったこともあったで。もちろんその後始末は支店長とわたし。
これまた割りにあわん!
それでもわたしの在職中にルイーズが結婚してね。結婚式の写真とか見せてくれて。幸せそうにしてる二人を見たら「よかったなぁ~!」ってホロリと涙が出たわ。
今、どうしてるんかな。
ヨーコ