見出し画像

シャーマンと脳内量子場1(葉脈盆地19)霊力・法力=超量子場?

●シャーマン、霊能者、ヨーガ行者、錬金術師そして魔術師達の駆動原理は、人間誰でも、生命の息吹として維持し続ける臓器、内分泌器官の活動から生じる体内磁場(特に脳内磁場)の錬成だったのではないか。原初のシャーマン達は、現代人より軽々と脳内磁場を使いこなし、仲間同士のテレパシーや、動物植物との交感を行なっていた。文字の発達しない要因だったかもしれない。●オカルト秘儀の入門書などには、よく"投射"という技法が書かれている。念力、霊力、法力という抽象的な言葉でなく、磁場投射、脳内量子の放射と考えれば、かなり具体的にイメージ出来る。ただ人間が自分の脳内磁場を動かす為には、イメージ・想念・意図を極限まで具体化する為のシンボルが必要であり、最初は稚拙な絵、象形文字、名前だったが、数千年に渡る磁場活用進化の中で、呪物、アミュレット(護符)、タリスマンそしてイコン、曼荼羅へと流出していく。自然界、超自然領域からの呪力の贈り物を得て、手近のものに移し貯めておく。キリスト教における聖遺物、仏教における釈迦牟尼の仏舎利とその支流に発生する如意宝珠。●シャーマン達が、まず自分の脳内の不思議な渦を自覚したあと、自分の脳内磁場からの視線、感覚で知覚したものは、当然、強烈巨大な、大自然の磁場だった。太陽、火山、岩山、川、湖、海そして嵐、月、星、雷、焚き火、金属鍛造。さらには祖先の神霊、土地の神々。それらの無尽蔵の対象に自らの磁場、量子を飛ばし、混じり合い、共鳴する事で、自分の脳内磁場が、特殊な量子場へと変容してゆく。今でも中国を始めとするアジアの街角で、太極拳や気功を楽しむ人々に聞けば、体内をめぐる磁場を帯びた粒子の流れや渦が内臓や呼吸を安定させ、活力を与える実感を当たり前に話してくれるだろう。同時に五感によるささやかな生活を超える世界や精神の量子場を持つようになる。太陽から降り注ぐ素粒子や月の磁場、火山の噴火口から流出する強力な地磁気などと、実際に磁場エネルギーと一体化するうちに、ごく自然に、相手を擬人化し、親しく呼びかけるようになり、大自然からの返り量子が、厳かなイメージ、超感覚的メッセージと脳内変換される。それらの複数の自然磁場を脳内磁場に取り入れ、対話させる中で、宇宙的原理・法則が、神々や絶対神へと形を現し始める。●錬金術師のあのあまりにも神秘的で謎に満ちたAD10世紀のエメラルド板に記された絵画やトリスメギストスの言葉は、実はシンボル暗号なのではないか?錬金術師=冶金シャーマン達が、宇宙と物質から金や賢者の石に比喩される超量子場或いは新しい素粒子を取り出す為に、自らの脳内量子場を操作するイコンに他ならない。ぼーっとフラスコの中を覗き込んでいるのではない。フラスコ内の諸反応に自らの素粒子を打ち込み絡めさせ、共鳴して、自らの脳内の量子場にこそ、賢者の石という神性を抽出する事こそ、まさに量子創造術だった? 偶像崇拝とは、未開社会の原始的信仰とは、どうやら違うようだ。少なくとも、力あるシャーマンや神官、錬金術師が超自然力と交感し協力を得る脳内量子場の技法、ツールであり、太陽や、空間化させた神概念を拝む行為よりは高度な、シャーマン技法と言える。具体的に、太陽の神、海の神、月の神、星の神、山の神、世界の神々そして、死と誕生の間の神々に絵姿があるのはこの為だと思われる。●これらの宇宙的現象法則を神々として具象化し、自らの量子場を投射し、交流するうちに、神人合一、入我我入、小周天、大周天、賢者の石、玄胎などの量子場技法が編み出されてゆく。(画像は、"太陽の光彩"から抜粋の写本画。大英博物館保存。)