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雑草詩句短歌 ブランデー詩21.

小旅行

列車は線路沿いの家々の庭に

花を枯れさせ

窓を叩き 

山に入った

湿った落ち葉や枯れ枝の間に

蒼白な入道雲が見えた

身体がほてり時が速やかに流れた

暗い部屋に雪が吹き込んだように

生き返り確かに燃えている種のようだった

寒河に沿って山と雲が際限なく流れ

薄雲が幾度も太陽をさえぎり

枯野を走った

胸に火が熾り

曇り空に灯った 

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