語死ス
横浜の伊勢佐木町あたりの喫茶店で、
どうしようもない男3人がコーヒーを飲んでいた。
一人が大声で言った。「おー、ついに俺たちの前世がわかったぞ。聞きたいか?」
あとの二人が「やめろよ。」「また始まった。」と笑い出す。
「そうだよ、覚えてないか?俺たちは伝馬町の牢屋で、獄死したんだよ。俺がお前を看取って、あんたが俺の死に水を取ってくれたんだよ。なー。」
「言ってるお前の顔のほうがオカシイんだよ。」二人が笑い転げる。ウエイトレスの女のコは決して俺たちの方を見ない。
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