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雑草詩句短歌
雪よ
この世の外から降ってきて
輪廻の無限の鎖を包む薄明かり
空は漠として蓋があき
昼も夜もなく大地だけが残る
闇を果てしなく落ちてくる雪を見ると
僕らはその限りなさと永い永い暗さに
昔を想い狼のように古い血の命を悲しむ
雪明りの中に仲間と群れ遊んで
命を喜んだ昔
僕らはいつかはわかれるもの
僕らはいつかはなくなるもの
雪や大地が僕らを産み落として
もうずっとさみしい
み空の雪が僕らを悲しませるのは
僕らがもう一つになれないからだ
(画像は"雪中の猟師"、ブリューゲル。平凡社世界大百科事典より。)