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サッカースタジアムは、みんなのもの。‐FC今治の最終節を観戦して-

満員の夢スタを期待して、今治へ。

11月18日の朝6時に家を出ました。目的地は愛媛県今治市にある「ありがとうサービス.夢スタジアム」。元日本代表監督の岡田武史さんがオーナーを務めていることで話題のFC今治のホームスタジアムです。

あんまり長々と書くと飽きられるので簡単に説明すると、このクラブはJ1~J3からなるJリーグへの参入を目指して、そのさらに一つ下のJFL(日本フットボールリーグ)に属しています。そして、この日の試合と同時刻の他チームの試合結果によっては、逆転での「J3昇格」が決まる大事な一日でした。

今回は、その日スタジアムで感じたことを綴ろうと思います。

ちなみにこの日は、サッカー観戦好きの両親に夢スタを見せたいと思って車に乗せてきたのに加え、大学時代の同期現在は中国地方で新聞記者をする友人を尾道で拾って4人で日帰り今治ツアーを強行しました。(笑)


スタジアムは祭りの場

夢スタについたのは12時少し前。キックオフは13時。

チケットをブースで受け取りゲートをくぐると、飲食店やグッズ販売のブース、特設イベントなどが展開される「フットボールパーク」が広がる。
普段は駐車場になっているエリアでお祭りが開かれている感じ。

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JFLとは思えない人の数だと、初めて夢スタに来た新聞記者の友人は鯛だしラーメンをすすりながら言ってました。

人がたくさんいて、そして雰囲気がとても良いのが伝わりますかね。
軽やかで、開かれた空気が漂っていました。


雰囲気で言うと、クラブはこのスタジアムを大海原に繰り出す「海賊船」だとしています。

それもあり、クラブスタッフは上から下まで海賊の衣装でばっちり決め、「ボヤージュ」と呼ばれるボランティアスタッフの方もそれに準じた恰好。
控えめに言っても素敵。ストーリーは多くの人を巻き込むと思う。

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(ボヤージュの皆さん、運営に慣れ過ぎててすごいです。本当にそれぞれの持ち場で輝いている方が多い。インターンで行ったときに驚いた。。。)

さあ、階段を上ってピッチへ。

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選手のアップ中からほぼ満員で盛り上がりをみせる夢スタ。

最前列とピッチとの近さは、ふだん陸上競技場で観戦されているサッカーファンからすると臨場感がすごいのではないでしょうか。

バックスタンドがない仕様で今治の街が見下ろせ、遠くには瀬戸内海も見えます。

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選手入場。そしてキックオフ。
すでに祭りの雰囲気を堪能していたけれど、本番はここから。


試合展開としては、開始早々に先制を許し、昇格に向けて苦しい展開になりながらも徐々にペースを掴んで後半には同点に追いつき、ただ最後にもう1点どうしても奪えずに1-1でホイッスルの音を聞くというもの。

大学の先輩3人のプレーも見れて非常にワクワクするサッカーを楽しみましたが、結果は残念なものに。J3昇格は来シーズン以降にお預けとなりました。

詳しくはいろんな記事が出てるのでそっちをぜひチェックしてください。


FC今治が魅せた「みんなの」サッカースタジアム

夢スタに集まるのは本当に多種多様な層の人達でした。

サッカーファンらしき若者、家族連れ、おじいちゃんおばあちゃん、小学生から高校生の子供たち、県外のお客さんも1割はいるとか。

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このスタジアムは、来る人を拒まない。

当たり前でようであって、実際はそうではないところも多いのではないかな。

老若男女問わず、サッカー好きもそうでない人も、FC今治のファンも、もしかしたらサッカー観たことないけど誘われて初めて来たという人も、すべての人を受け入れる雰囲気がそこにはありました。

試合観戦中に、友人は隣のおじさんにチームのことをレクチャーされ、母はマダム二人組と意気投合し「どの選手がイケメンか」という話で盛り上がっていたのです。

ここはスタジアムであり、人の交流が起きる「まちの広場」でもある。そんな印象を持ちました。

そんな温かい今治にともに集まった人と一緒に歓声を上げて、そして後半のゴールの時には一緒にタオマフを回す。最高じゃないか。

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まちがいなくこのサッカースタジアムは「みんなのもの」でした。そもそもスタジアムってそうあるべきなのかもしれない。

もし僕もサッカー場やスタジアムの建設に携わったり、そこでの大会運営なんかに関わる機会があれば大いに意識しておきたい。

サッカースタジアムはみんなのものであるべきだと。

・・・

今年はなんだか自分にとっては不思議な年で、Jリーグよりも関東学生リーグよりもJFLを観戦している方が多い。その中でもこんなに臨場感があって印象的な試合はないです。

でも、この日は勝てなかった。

勝ったらもっとすごいんだろうな。昇格を決めたらもっと。Jリーグに行ったら、J1で優勝したら、この街とこのクラブとスタジアムはもっとすごいことになるんだろうな。そう思わずにはいられない。

サッカースタジアムが、街に住む人や訪れる人、みんなの広場であり、そこで祭りがある。そうやってサッカークラブが街に賑わいを作り、街を好きな人が増えていく。

そんな現在進行形のクラブとまちとスタジアムの関係を見れた気がしています。とても記憶に残る、学びのある一日でした。

ありがとうございました。

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関係者の皆さまお疲れ様でした。コツコツと積み上げた街とのつながりをそのままに、来シーズンこそ昇格を。
どんな形でもまた行きたいです。

P.S.

西原雄一さんがサポーターのこと書いてるnoteを更新していたので、僕のnote読むよりこっちの方がいいと思います。(今更感(笑)





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板谷隼(Hayabusa Itaya)
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