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【阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)回顧~その先へ】血統篇

【今週のスケジュール】
10日(火)07:00頃 中日新聞杯、カペラS、
      阪神ジュベナイルフィリーズの回顧~日刊馬番コンピ篇
11日(水)07:00頃 中日新聞杯、カペラS、
        阪神ジュベナイルフィリーズの回顧の回顧~血統篇
12日(木)07:00頃 日記「術はあるⅡ~その先へ」
        朝日杯フューチュリティSの「徹底的にデータ分析篇」
13日(金)07:00頃 ターコイズSの「徹底的にデータ分析篇」
14日(土)07:00頃 ターコイズSの「予想篇」
14日(土)19:00頃 ターコイズSの「回顧篇」
15日(日)07:00頃 朝日杯フューチュリティSの「予想篇」
15日(日)19:00頃 朝日杯フューチュリティSの「回顧篇」
16日(月)07:00頃 阪神カップ、有馬記念
                の「日刊馬番コンピ指数分析予想篇」
個人的に何もなければ、上記通りに更新されます。

【阪神ジュベナイルFの結果】
レースは、道中中団につけ、直線で大外から各馬を差し切ったアルマヴェローチェ(⑤人気)が、道中後方から脚を伸ばしたビップデイジー(⑧人気)に1.1/4馬身差をつけ優勝。さらに1.3/4馬身差の3着にテリオスララ(⑦人気)が入り、中波乱決着!?

傾向面からみると、過去20年の人気別成績を見ると、1番人気の成績[7-2-2-9]は優秀。2~3番人気の成績(②人気[2-4-4-10]、③人気[3-3-3-11])も及第点レベル。今年の結果は、1着→⑤人気、2着→⑧人気、3着→⑦人気 でした。

血統面でまず注目したのは「欧州型×サンデー系」の組合せ。「父欧州型×母父サンデー系」が、出走馬18頭中5頭内2頭(1着アルマヴェローチェ、3着テリオスララ)が馬券に絡んだ。また、「父サンデー系×母父欧州型」にも注目。出走馬18頭中1頭内1頭(2着ビップデイジー)が馬券に絡んだ。

トラックバイアスからみると2024年の舞台となる京都芝外回り1600㍍は、向こう正面から3コーナーにかけて上り、4コーナーにかけて下るというレイアウト。コーナー部分での立ち回りの重要度が高いコースといえる。

【血 統 傾 向】
クラシック向きの王道血統!
ディープ系、Tサンデー系、ダイワメジャー
                 などのサンデー系上位種牡馬の産駒!!
母父や母系が短距離・米国指向の強いタイプ!!

2024年
1着アルマヴェローチェ
父ハービンジャー(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
2着ビップデイジー
父サトノダイヤモンド(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着テリオスララ
父シスキン(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2023年
1着アスコリピチェーノ
父ダイワメジャー(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2着ステレンボッシュ
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父ミスプロ系/欧
3着コラソンビート
父スワーヴリチャード(サンデー系/日)×母父サンデー系/日
2022年
1着リバティアイランド
父ドゥラメンテ(ミスプロ系/欧)×母父ロベルト系/欧
2着シンリョクカ
父サトノダイヤモンド(サンデー系/日)×母父ミスプロ系/欧
3着ドゥアイズ
父ルーラーシップ(ミスプロ系/欧)×母父サンデー系/日
2021年
1着サークルオブライフ
父エピファネイア(ロベルト系/欧)×母父サンデー系/日
2着ラブリィユアアイズ
父ロゴタイプ(ノーザンダンサー系/欧)×母父サンデー系/日
3着ウォーターナビレラ
父シルバーステート(サンデー系/日)×母父ノーザンダンサー系/欧
2020年
1着ソダシ
父クロフネ(ノーザンダンサー系/米)×母父ミスプロ系/欧
2着サトノレイナス
父ディープインパクト(サンデー系/日)×母父ナスルーラ系/米
3着ユーバーレーベン
父ゴールドシップ(サンデー系/日)×母父ヘイロー系/米

【阪神ジュベナイルF 血統背景】

アルマヴェローチェ(牝2、栗東・上村洋行)は、父ハービンジャー×母ラクアミ(母父ダイワメジャー)。モンドキャンノやカリボールの姪で、母ラクアミはJRA3勝(芝1400~1600)。母母レイズアンドコールはアイビスSD3着で、子孫にサクラバクシンオーのスピードをよく伝えている。父ハービンジャーはキングジョージ6世&クイーンエリザベスS勝ち馬でディアドラ、ブラストワンピース、ナミュールなどを輩出。本馬はわりと父ハービンジャー似で、母方のスピードで先行し父のスタミナで粘るしぶとい中距離馬。外マイルだとスピードの絶対値で少し見劣る。前走の札幌2歳S(2着)後はここを目標にした調整。さすがと思える動きから仕上がりに不足はなさそうだが、今回のポイントは多頭数のマイル戦。過去の2戦と大きく異なるスピード勝負に対応できるかがポイント!?過去5年、札幌2歳Sに牝馬は15頭が出走、そのうちで連対した2着以内の4頭は全て阪神JFへ出走。2020年の札幌2歳Sの1着馬ソダシ→阪神JF1番人気・1着、2着馬ユーバーレーベン→6番人気・3着、22年の1着馬ドゥーラ→6番人気・6着、2着馬ドゥアイズ→10番人気・3着と全て当レースで人気以上で、そのうちの3頭も馬券絡みしているだけに期待したい!?

同馬は、スタートは五分に出て、ジワッと行かせて中位追走。3角からは軽く促しつつだったが、直線は外から力強い伸び脚で、ラスト150㍍あたりで先頭に立ち、ゴール前でビップディジーを突き放し優勝。休み明けでG Iでの初マイルも、難なく対応して見せたあたり、レースセンスが非凡。

ビップデイジー(牝2、栗東・松下武士)は、父サトノダイヤモンド×母ローズベリル(母父キングカメハメハ)。ブラックスピネルやインフィナイトの姪で、母ローズベリルはJRA2勝(ダ1700~1800)。ダンビュライトやラブラドライトも近親で、マリアライトやクリソベリルも同牝系。父サトノダイヤモンドは有馬記念と菊花賞に勝ちサトノグランツやスズハロームなどを輩出。サトノダイヤモンド×キングカメハメハはシンリョクカと同じ。母母父アグネスデジタル譲りのマイラーっぽい体型だが、血統は中距離だからマイルの速い時計に対応できるかがカギに。本馬は母の父を介してNureyevの血を引くが、キングカメハメハを母の父に配された馬には20年1着ソダシ、22年2着シンリョクカなどが挙げられる。後者においては同じサトノダイヤモンド産駒であり、12番人気の下馬評を覆す走りであったことも気に留めておきたい。父が京都巧者であったことを考えると、イレギュラーな施行も歓迎かもしれない。

同馬は、スタートは互角も行き脚がなく、促していって向正面でポジションアップ。その後も気合をつけられる場面があったが、内めでコースロスを抑え、直線に向いてから外へ出して、勝ち馬と併せ馬の形でしっかり伸びて、ラストは離されたが2着確保。どんな競馬でもできて、決め手も備えている。

テリオスララ(牝2、美浦・田島俊明)は、父シスキン×母シャンドランジュ(母父マンハッタンカフェ)。セラフィックコールやサンライズアースの半妹で、マーティンボロやフレールジャックの姪で、シュヴァルグラン、ヴィブロス、ヴィルシーナのイトコ。父シスキンは愛2000ギニー馬で、数少ない初年度産駒(血統登録数7頭)が活躍中。萩Sはスローの逃げで後続を寄せつけず。ここまで芝1800ばかりを使われて[2-1-0-0]で、母方が強い中距離型でヘイロー的な脚捌きで立ち回りが巧い。京都芝1600㍍では同じ母の父となるソウルラッシュがマイルチャンピオンシップを制したばかりで、阪神JFの傾向を鑑みてもマンハッタンカフェがビワハイジの従弟にあたる血統背景が興味深い。自身を含め、JRAで出走した兄妹がいずれもリステッド以上で勝利実績を持つ優秀な一族であり、名牝ハルーワソングを介してNureyevを持つことも特筆。フラワーCタイプとみるが、ここでの好位差しでどんなケイバになるか。

同馬は、スタートは互角も行き脚がなく、押していって好位直後追走。道中の行きっぷりが良く、立ち回りもスムーズに、馬場の外から伸びた上位2頭の勢いには抗えなかったが、渋太く脚を使い、ラストでショウナンザナドウの内からグイッと出て3着。距離はマイルでも大丈夫。


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