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アイデアのトーナメント合戦。
アイデアはたくさん出すに限る。
それは、なぜか?当たり前だけど、たくさんのアイデアの中から選んだものの方が、生存競争に強いからである。多くの敵を打ちまかした、チカラのあるアイデアこそ最強という考えである。そう、精子と同じである。生き残ってゴールに辿り着いたものだけが、晴れて受精の栄誉を担うのだ。
でも、たくさ出してその中からいちばんをチョイスすることは、じつはアイデアをたくさん考えるよりも難しかったりする。
では、どうやって選ぶのか?
ワタシの場合は「アイデアのトーナメント合戦」という方法を採用している。
まず、時間が許す限りアイデアの数を増やす。しかし、なんでも良いというわけではない。コンセプトに合わないもの、予見を満たさないもの、クライアントからの条件をクリアしないもの、どこかにあったようなものは、どんどん捨てていく。それらは残しておいても、お買い上げされる可能性はない。数を増やしてもムダになるだけだ。
では、どのくらいの数を考えるのか?大きなキャンペーンのキャッチフレーズや新聞広告全ページともなると、目標として100本くらいは考えたい。
コピーの講座などで「100本書け」と言われたのに、「書けませんでした」「そんなん無理です」と言うひとがいる。そんなとき「100本書けないのではない」「100本書いてないだけだ」「100本書くまで止めなかったら100本書ける」と言うようにしている。ほんとうにそうなのだ。書けないのではなく、書いていないのだ。目標の数まで書く前に辞めてしまっているのだ。
ちなみに、大きな施設のネーミングだったら300本、500本と、考えることもある。
さて、話が逸れたが、アイデアのトーナメントはモニター上ではなく、できれば出力してやっていく方が比べやすい。
例えば、キャッチフレーズだとできるだけ大きな文字で用紙いっぱいにレイアウトし出力する。出力したものを2枚横に並べても見る。そして、その2枚を競わせる。勝った
方を一段上に上げる。勝った方の横に別のものを並べる。そして、また勝った方を一段上にあげる。勝ったものに次の挑戦者を戦わせる。その繰り返しで決勝まで進みトーナメントを制したものが、いちばんなのだ。途中で迷ったら敗者復活戦だってありだ。敗者復活戦を何度もする場合だってあるだろう。
敗者を復活させて何度か試合をさせてみると、最初は弱いと思っていたものが、じつは復活戦でどんどん勝ち抜くことだってある。
そうなんだ。クリエイティブはやってみないとわからないのだ。机上の理論で選んだり、好みやバイアスで選ぶのは危険だ。実戦あるのみだ。
もし、この方法に興味があるなら、ぜひ一度お試しあれ。
トーナメント合戦を勝ち抜いたアイデアは、いままでのあなたのアイデアにはない強さ、鮮度、粘り、アテンション力、インタレスト、チャームなどを持っていることだろう。