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アロハ通信#25           伊勢志摩への旅    山下ふみ子  

6月下旬、気の合う友達と三人で伊勢志摩の賢島へ日帰り旅行をしてきました。いつもはランチを楽しむだけのことが多いのですが、今回は念願だった小さな旅を実現しました。賢島と言っても島ではなく、列車でも車でも行けるところです。以前安倍総理の時代に開かれたサミット会場の一つとなったところなので、ご存知の方もおられるでしょう。

前日まで雨天が続いていたのですが、幸い晴れ女の集まりとあってか当日は爽やかに晴れて、修学旅行の学生気分で列車内から盛り上がっていました。三人の願いは三つ、一つ目は特急「しまかぜ」に乗車すること、二つ目はおいしい海の幸をいっぱい食べること、三つ目は温泉にゆったり浸かって溜まりに溜まったお喋りをすること。そして、これら三つの願いが叶えられた、とても有意義な楽しい旅となりました。

「しまかぜ」

鳥羽・賢島方面へは特別仕様の近鉄特急「しまかぜ」というのがあり、もう一つ「ひのとり」という名古屋方面へ行く特別仕様の列車と並んで近畿では有名です。どちらもゴージャスで憧れの特急列車です。

宝生館

賢島駅に着くとホテルのシャトルバスが待っていて、5分足らずでホテル「宝生苑」に着きました。サミットでも使われただけあってかなり大きくて美しいホテルでした。何よりラッキーだったことは人が大変少なく、海を見下ろせる広くて美しい庭園や露天風呂を、私達だけで心ゆくまで楽しめたことです。湾の向こうには、小さな漁船や牡蠣の養殖筏が見渡せました。遠くの海は凪で、まるで鏡のように青く平らかでした。

あわび

庭の散策を楽しんだ後はいよいよ海の幸を堪能するランチタイムです。氷の器に盛られたお刺身はこりこりと歯ごたえがあり、陶板の上のアワビは火をつけるまで動いていました。もちろん味は最高! サザエやウニ、エビ、モズクなどの新鮮さにも感動しました。三人で子どものように喜んで残さず頂きました。大きな窓の向こうには庭園と青く静かな湾が広がり、最高のロケーションの中でのお食事でした。ここでも食事をしていたのは私達ともう一組だけでほぼ貸切状態でした。最近はどこへ行っても観光客だらけでうんざりするのに、本当にこの時期の賢島は奇跡のような穴場でした。ランチの後はいよいよ温泉です。

高い所にある天然温泉は、湾に囲まれ松の緑も鮮やかで遠くまで海が見渡せました。露天風呂もいくつかあり、海風に吹かれながらまったりとしたお湯を体に掛けてはうっとり楽しみました。露天風呂ももちろん貸切状態で、日帰りとはいえこんなに楽しめるのならまた是非来たいと思いました。
三つの願いが叶えられた思い出に残る楽しい一日でした。計画してくれた友に感謝です! *

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