ハワイ短歌会

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ハワイ短歌会のNoteへようこそ!ハワイ短歌会は2011年に発足、対面およびオンラインにて、月に一度歌会を開催。機関紙「ふゆみどり」を発行。 連絡先:hawaiitanka@gmail.com  2021年までのブログは: tankaofhawaii.blog.fc2.com

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    • アロハ通信#29           カタリナ島       今森貞夫

      人間は他の動物と違って、何歳になってもスリリングなことや恐怖感を体験してみたいという性癖が濃厚である。私がカタリナ島の空港で、何度も体験した、スリル満点の離陸の経験を話したい。 カタリナ島は加州ロスから40マイルの南西洋上にある、かって銀幕のスターたちが集まった避暑地だった。その島の崖上(標高630m)には小型飛行機のセスナが離着陸できる900メートルの滑走路が一本のみ走っており、一日に数機がやってくる。崖上の空港の滑走路は坂になっており、その幅は60フェートと比較的狭く、

      • アロハ通信#28            ザトウクジラ     宮川美智子

        今年も遠いアラスカの海から、ザトウクジラがやってくる季節が来ました。毎年、クジラの大ジャンプをマカプー灯台から見るのを、楽しみにしています。 去年、アラスカにオーロラを見に旅行した時、とても遠い所だなあ〜と感じていたので、そこから何日もかけて広い海を泳いで来るなんて、想像するだけでも驚きです。聞いた話では出産、子育てをする為にハワイに来るらしいです。そしてまた遠いアラスカの海へと帰っていくクジラ🐳。その間、クジラのお母さんは食べ物を一切口にしないという話なので、それも驚きで

        • 2024年10月の歌 題「もし・もしも」

          パラのヒーロ義足のアスリート俺たちは痛さ堪えても明日は泣きやまず  かくすべき衰へありと思はねど化粧品売場の鏡の非情           今森貞夫 この世からもしも鏡が消えたなら皺を数える事もないのに        五年後もこうして散歩がしたいねと八十四の夫の手を取る         鵜川登旨 もし街で大学時代の恋人に会ったら互いに気づくだろうか       キラキラの海で見つけたホヌの子は少し泳いでまた顔を出す        大室やよい 夜遅くラインの鳴れば胸の騒ぐも

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          2024年9月の歌 題「祝」       

          三人目の孫の生まれる十月は祝い事重なる我の誕生月 亡き夫もあと十年生きたれば孫三人の「じーじ」となりし  伊藤美枝子 かけまくも畏き祝詞神官の言葉美し日本のもの 芳しき匂い気分も害(そこな)わず安堵の慣行ときは鼻嗽 今森貞雄 父母の金婚式のお祝いは声を入れたるカセットなりき よく喋る人につかまる待合室 あなたの生い立ち知らなくていい  鵜川登旨 夕暮れの蝉しぐれ降る公園で一人ぶらんこを漕ぐ里帰り 震度四つぎの夜からサンダルを布団の横に置いて眠れり 大室やよい 如

          2024年9月の歌 題「祝」       

          2024年8月の歌 テーマ祖父母 

          謡曲をさらえる祖父の傍らで背中丸めて刺繍さす祖母  我が祖母は四つの時代の目撃者生きに生きたり百七年を  六甲もこ 祖父母たちを知らない我もばぁばとなり孫の記憶に思い出残す  朝いちばん珈琲淹れるキッチンに「シュワシュワ」と響く目覚めのいい音 伊藤美枝子 島々はまばゆきばかり輝けり岬にて日のしずむを待つに 新しき器具の操作を面倒と思いゐるのは老いきしゆえか 今森貞夫 七十でようやく祖母になれたよと友はスマホの待ち受け見せる   白壁が眩し過ぎると閉じた目の裏にくっき

          2024年8月の歌 テーマ祖父母 

          アロハ通信#27           ハワイに移住した叔母のこと 六甲もこ

          我が家は3世代続いて、家族のなかから誰かがハワイに移住しています。以前寄稿したエッセイ、「ハワイに移民した大伯父のこと」では、移住1代目となる大伯父について書きました。2代目は父の妹である叔母です。 叔母は男4人の後に生まれた、たった一人の女の子として、両親にとても愛され育ちました。なので、祖父母が大伯父を訪ねてハワイを訪問した時も、叔母だけが着いていきました。たった一人の妹なので、父をはじめ兄4人もお小遣いなど渡したりして、快く送り出したそうです。 医者の卵だった叔母は

          アロハ通信#27           ハワイに移住した叔母のこと 六甲もこ

          アロハ通信#26           魅惑の毛糸玉   藤代敏江

          とてもマイナーな趣味である。ハワイで編み物?セーターなんか編んでも着る事ないし、帽子も靴下もほぼいらないであろう。周りを見ても編み物などしてる人は一人も知らない。 でも、わたしは編むのが好きなのである。ただそれだけである。サマーニットやソックスを編むことが多い。 編み物好きが集まるSNSにラヴェリー(Ravelry)というサイトがある。世界中のニッターさんが集まっている。自分のアカウントを無料で設けることができる。なんて寛大なのだろう。 作品にふさわしい毛糸のチェック、

          アロハ通信#26           魅惑の毛糸玉   藤代敏江

          2024年7月の歌  題詠 「書」

          新しき言葉探せぬ我が辞書に付箋貼り足す「神=(は)最高」と    長谷寺の紫陽花愛でる人波に押さるれどなお眺めていたし 楽満眞美 久々に筆を握れば筆順は出鱈目我が字の拙さたるや            従兄弟より送られてきた掛け軸は墨色際立つ亡き祖父の作 六甲もこ 持ち帰りし母の謹書の掛軸は半世紀過ぎて我が家の居間に 懐かしい修学旅行の軽井沢へ緑の風は今も変わらぬ 伊藤美枝子 我が母の遺しし書道の作品を友の洒落たる玄関に見る           足取りも軽くリュック

          2024年7月の歌  題詠 「書」

          2024年6月の歌   テーマ「メニュー」

          病院の検査メニューを果し終へ診断待つ身はまな板の鯉     爽やかな五月の風に若葉映ゆ寒さ乗り切り心身ほどけぬ    山下ふみ子 隠し味を夫に聞かれど明かせぬはクリームパスタに入れしカラスミ 野遊びの草花入れいし竹籠に蔦の絡みて蝶の舞いくる 楽満眞美 中華街で話題の飲茶に繰り出して筆談しつつメニューを吟味  記念日はキャンドルライトのレストラン メニュー渡され老眼鏡(メガネ)を探る 六甲もこ 夕飯のメニューを決めるはわが腹とお裾分け待つ相棒姫ちゃん  「赤福」を

          2024年6月の歌   テーマ「メニュー」

          アロハ通信#25           伊勢志摩への旅    山下ふみ子  

          6月下旬、気の合う友達と三人で伊勢志摩の賢島へ日帰り旅行をしてきました。いつもはランチを楽しむだけのことが多いのですが、今回は念願だった小さな旅を実現しました。賢島と言っても島ではなく、列車でも車でも行けるところです。以前安倍総理の時代に開かれたサミット会場の一つとなったところなので、ご存知の方もおられるでしょう。 前日まで雨天が続いていたのですが、幸い晴れ女の集まりとあってか当日は爽やかに晴れて、修学旅行の学生気分で列車内から盛り上がっていました。三人の願いは三つ、一つ目

          アロハ通信#25           伊勢志摩への旅    山下ふみ子  

          アロハ通信#24           がんばれ聡太     鵜川登旨

          実は私、藤井聡太さんの大ファンなんです。 携帯の待ち受けは、もちろん藤井さんのお写真。(お孫ちゃん達ごめんね) 藤井聡太さんの魅力はその強さと、勝っても決して驕ることのない謙虚さにあります。中学生でプロ棋士になった時から、あどけない顔で中高年の強豪達を次々負かしていく姿に痺れました。21才になった今、藤井さんは将棋界にある8つのタイトルを全て保持して、八冠と呼ばれています。前人未到の快挙です。 タイトル戦では、前夜祭や大盤解説会が行われますが、以前は出席者のほとんどが男性だ

          アロハ通信#24           がんばれ聡太     鵜川登旨

          2024年5月の歌 テーマ「仲間」

          公園の藤の香ほのかに漂いて体操仲間のかけ声弾む        気まぐれな五月の風に鯉のぼりは大きな目をして待ちかねている  森田郁代 久々に友とのランチ楽しめば愚痴も不安も何処かに消へし       長年の闘病を経て義姉が逝き気丈に動く兄が愛おし      山下ふみ子 焼き魚定食欲せど現実はマックのフィレオフィッシュで我慢  たんぽぽの綿毛兄弟手をふってそれぞれの道別れゆく春  藤代敏江 暗号にガキ大将の愛称を入れて使えば故郷近づく 郷里より手作りよもぎ粉届きたり笹

          2024年5月の歌 テーマ「仲間」

          アロハ通信#23           公園ボランティア     森田郁代

          今年は暖冬だと言われていましたが、三月になってもいつまでも寒くて暖房した部屋で縮こまっている日が続きました。でも暖かくなり始めると、外の景色は魔法にかかったように一気に新緑が広がり、いろいろな花が咲き始めて、日ごとに姿を変えていきました。 私は地域の公園のボランティアをしていますが、この公園も今が一番華やぐ季節です。藤棚の藤の花は白や紫の花をたくさんつけました。まわりのツツジの木には赤や白、ピンクの花が咲いて辺りがぱっと明るくなるようです。地域の人たちも、子どもを連れて遊び

          アロハ通信#23           公園ボランティア     森田郁代

          アロハ通信#22           アボカドの木を伐る

          先日、外で植木の手入れをしていたら、トラックが止まり、「植木の仕事をしているが、何か仕事はあるか。」と聞かれ「別にないよ。」と言ったら車は通り過ぎたのですが、しばらくしてまた戻ってきました。家の前に車を止めて「木の手入れは出来ているのか。」と聞いてくるので、裏庭の斜めに伸びて、隣の家に傾いている、アボカドの大木が前々から気になっていたので、見積もりを頼むことに。 安ければ頼もうかと思い当の木を見せてみると、大木1本切るのに1500ドルと言うので「そんな大金とても払えないよ。

          アロハ通信#22           アボカドの木を伐る

          2024年4月の歌 題「風」  

          小雨止み雨の匂いを包みこみ星星軋む夜の風鈴   真夜に降る激しき雨は何時しかに潮騒に変わりきこえくるなり   原 葉 暴れては鉢なぎ倒した風は今日知らん顔してそよそよと吹く フリースのジャケット着ても短パンで素足にサンダルハワイのロコは 藤代敏江 風に乗り見えない敵がやってきた目薬マスクで凌ぐ三月       陽を浴びて草取りすれば手の中でひんやり冷たいハコベの若葉      森田郁代 一生に一度はしたい気まま旅いき先決めず風にまかせて     春時雨気分を変えて

          2024年4月の歌 題「風」