メキシコ発、カリフォルニア経由のハワイのビリアタコス
著:かまる
コロナパンデミック中の2020年春、カリフォルニア州でビリアタコスが爆発的人気となりました。インスタグラムやティックトックでも画像や映像を見かけることが多くなり、どんな食べ物なのかと期待は膨らむばかり。
そのビリアタコスがハワイに入ってきたのは、夏頃のことでした。パンデミック禍ということもあり、みんなフードトラックを使っての展開です。
ビリアタコスというのは、メキシコのハリスコ州に昔から伝わる郷土料理です。ハリスコ州では値段の安いヤギ肉を使用します。ヤギ肉は獣臭が強く、硬い肉なので、臭いを消すために唐辛子と一緒に低温でじっくりと煮込みます。その煮込み汁に、ヤギ肉入りのタコスを浸して食べます。ローストビーフサンドイッチを肉汁スープに浸して食べるフレンチディップサンドイッチのメキシコ版というところでしょうか。メキシコでは庶民のストリートフードとして人気があるそうです。
米国では、ヤギ肉ではなく牛肉を使うのが一般的でチーズも加えます。煮込み汁で辛さの調整もできます。
ハワイで人気なのが、煮込み汁に入れたサイミン(細麺)やラーメン。メキシコ風の麺料理って不思議な響きですが、これがなかなかいけるのです。この煮込み汁には肉の旨みがたっぷり入っているので、何にでも合うのだと思います。
2021年2月からは、ラ・ビリアのフードトラックがカカアコのマザー・ウォルドロン・パーク横のクック・ストリート沿いで営業を開始しました。毎日午前11時から午後3時まで。
秘伝スパイスの入ったソースで24時間漬け込み、コトコトと12時間調理した肉は柔らかくてホロホロしています。ハワイの名店シナロアのタコスシェルを使用、サイミンはサンヌードルのオリジナルサイミンです。
カカアコのウォールアートを鑑賞して、パークの芝生に座ってビリアタコスとビリアサイミンを食べてみるのはいかがでしょうか?
ラ・ビリア(La Birria)
場所:クック・ストリート(マザー・ウォルドロン・パーク横)
URL: la-birria.com
インスタグラム:@la_birria_hi