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腰痛・糖尿病・脳血管障害・難産は、ヒトが進化したことが原因である

人類の発達の歴史を知ると、健康を考える際のヒントになります。

人類が森林から草原に降りて直立の二本足歩行を始めたのが約五〇〇万年前です。

始まりはアフリカの草原で、そこから世界の各地に移動します。

約二五〇万年前に道具を使うようになります。
約一〇〇万年前に火を使うようになりました。

約二〇万年前に言葉を話すようになりました。
約一万年前に狩猟採集から定住して農耕を始めます。

人類の歴史の九九・八%は狩猟採取時代です。
園山俊二さんの「はじめ人間ギャートルズ」の世界です。

立って歩くので、腰痛を起こしやすくなりました。
走るのが遅く、足の速い肉食獣から捕食されることがありました。
しかし、直立歩行によって、両手が自由に使えるようになりました。

子どもを抱えて移動したり、手で食料を運んできて子どもに食べさせることができました。
最愛のヒトに、プレゼントを手渡しすることもできました💛

ヒトは、仲間に食料の分配ができる性質をもっており、このことが社会性を保つことに繋がっています。
ニホンザルは、食べ物を他のニホンザルに分けてやることができません。

犬歯(牙)は、小さくなりました。
オスたちの間で、メスをめぐる戦いをやめたことが影響しています。

吾峠呼世晴さんの「鬼滅の刃」の禰豆子は、傷口に鬼の血を浴びて鬼になり、牙が生えました。
そのために竹枷をくわえさせられました。
鬼やニホンザルと徹底的な違いは、ヒトには牙がないことです

ヒトは、集団生活をしながらも「一夫一婦制」を選択し、子どもを多く産み、集団で育てるようになりました。
ヒトの子育ては、母以外でもできることが繁栄の原因だと考えられています。

ヒトは生きるためには何でも食べます。
火の使用は、人類の進化における大きなイノベーションとなります。

生肉から加熱された肉になったことから、肉が軟らかくなり消化吸収がよくなって、胃腸の容量が小さくなりました。

消化に費やすエネルギーが少なくてすむようになったので、脳にエネルギーを振り向ける余地ができ、脳容量が大きくなりました。

脳の発達は、さらなる進化をもたらします。
肉を食べるために、石器を作るようになったのです。

弓矢は人類初の機械です。
また、標的を狙って物を投げることができるのは人類だけです。

狩猟動物のように群れをつくって、または罠をしかけて、自分よりも遙かに大型の動物を仕留めるようになりました。
狼を飼いならした犬に、狩猟を手伝わせるようになりました。

長い狩猟採取時代は、獲物を得ることがむずかしく、飢餓が一番の恐怖でした。
このため血糖値を上げるホルモンはたくさんありますが、血糖値を下げるホルモンはたったの一種類、インシュリンしかありません。農耕の時代が進んだ飽食社会では、糖尿病になりやすくなりました。

脳が発達して急激に肥大したので、脳に血液を供給する血管の発達が追いつけませんでした。
そのため脳血管が薄くなって、出血や梗塞を起こしやすくなりました。

脳が大きい胎児が産道を通過することが窮屈になって、難産となりました。

夜にたき火を見ると懐かしくなったり、外でご飯を食べると美味しく感じられるのは、狩猟採取時代の記憶が残っているからと言われています。

毒田ぺパ子さんの宮崎が舞台のアウトドア漫画「ひなたのひより」では「外ごはんは五億倍おいしい」と言っています。

このように、腰痛、糖尿病、脳血管障害、難産は、ヒトが進化した結果おこりやすくなった病気といえます。

秋のキャンプで、狩猟採取時代の記憶を取り戻してはいかがですか。
もしくは、最愛の人にプレゼントとかもいいかも。

「どうぞ」と言いたげな、宮崎県庁の埴輪です。

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