ずたぼろでも、書く。

文章にしたいと思う感情の源泉が、いくつもある。
あるにはあるが、実際に文章にするまでの道のりがながい。
そんなわけで、下書きが増えいくのを、ぼんやりと日々眺めている。

  〇

何かに挑戦するのを恐ろしいと思ったり、今の自分の手元になにもないことを恐ろしいと思ったり。いきていると、怖いことがいっぱいある。
自分がいつからこんなに憶病になったのか、まったくわからない。

母が「普通」という言葉を何度も使うようになった時からだろうか。わたしは未だに普通になれない。劣等生だ。退学だ。さようなら。

  〇

ずたぼろの感情を、それでも傷口から血を採取して、それを標本にして、そうして文章にする。じゃなければ私は救われないし、そうやって自分を救うしかないんだって、知っている筈なのにね。

  〇

このところ、嬉しいことにフォローしてくださる方が増えた。とてもありがたくて、私の言葉が、少しでも誰かに届いていたならこれ以上ないくらい幸せだなって本当に思う。

同時に、知らない誰かの中にある『私』のことを考えるようになった。そんなの居ないはずなんだけれど、どう見えているのか考えてしまう。
自分のこういう所が、弱くて、情けなくて、本当に恥ずかしい。

いつのまにか『ちゃんとした文章を書かなくては』という気持ちが、私の書きたい衝動を邪魔していたみたいだ。八月のnoteの数を見て、ようやくそのことに気づいた。

私は、馬鹿で、子供で、未だに幼いころの自分と和解が出来ずに、もがいて、もがきながら書いている。

誰かに読んでもらえるって凄くうれしいけれど、私はやっぱり、私を救うために、書かなくちゃいけないんだ。

書くことの、一番前に立つことを、見失っちゃいけないんだ。
思い出せよ。

  〇

生きることが、辛くて、苦しくて、安易でありきたりな感情だけれど、死にたいと願う夜もある。
それでも生きてることをなぜかと問われれば、わからないし、きっとそんなことどうでもいいことだ。

蝉が鳴き止んだ。気が付けば夜は長くなり、虫の音が響いている。

大地は静かに、眠りに就こうとしている。

私は生きている。

苦しいけど、生きてるよ。
生きてる限り、書いて、救って、それでまた明日も生きて行かなくちゃいけない。

ずたぼろでも、書く。とにかく書く。
馬鹿な私が私を救う手立てって、それしかないんだからさ。

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