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さよならの門出3
第3話 どこかで
未来は「おはよう。お母さん」と和紗に挨拶をした。
和紗が「おはよう。未来」と挨拶を返した。
未来は、ご飯を食べて家を出て30分後、彩音が来て「未来、こんにちは」と自転車に乗って挨拶をしに来た。
彩音が乗っている自転車の荷台に居たのは、男性の孝彦だった。
孝彦が「やぁ?昨日未来ちゃんにお酒を勧めたのは僕なんだよね?あの時は、ごめんね?」と未来に素直に謝った。
未来が「今更何ですか?何も無かったかのようにすまして、元はと言えば、あなたのせいですよ」と孝彦を責めた。
彩音が「良いじゃない?孝彦君が謝って居るんだから許してあげてよ」と未来を諭した。
未来は「何よ?彩音まで、この男の肩を持つの?」と彩音を睨んだ。
彩音が「ごめんね?孝彦君、この子悪気は無いの」と未来に無理矢理、頭を下げさせた。
孝彦が「あぁ、良いよ。どうせ、僕が未来ちゃんに飲ませた訳だし、もう怒ってないからさ」と話をした。
彩音が眼をキラキラさせて、「かっこいい」と言い始めた。
未来は「何処が、かっこいいのだろう?」と孝彦を見て疑問に思って居た。
孝彦が「また今度、合コンに来てよ。その時は未来ちゃんに無理にお酒を勧めたりしないから」と未来にウインクを見せた。
未来は「こんな奴のために、合コンになんか来る訳ないじゃ無い」と思いながらも、孝彦の事を少し気になり始めていた。