君の描く空は 2
第5話 初めてのお泊り
コウキが「どうぞ、家散らかって居るけど、もし良かったら入って」と玄関の扉を開けた。
ミズキが「お邪魔します。あれ?此処って、写真が多いね」と周りを眺めていた。
コウキがコーヒーを淹れながら「そうだろう?此処は俺の思い出の写真たちがいっぱい詰まった部屋だ」と話を始めた。
ミズキが「そうか。私は思い出と言う思い出はない。唯一つあるとしたら、1回だけカナデと撮ったプリクラしかない」とコーヒーのマグカップを持って、足元に掛け布団を掛けていた。
コウキが「そうか。それじゃ、寂しいよな?アルバムの本、もし良かったら見て良いよ」と勧められて、ミズキはコウキのアルバムを見ていた。
サッカーをして居る時の写真や、両親と笑っている写真、色んな写真が事細かにアルバムに記録されていた。
コウキが「オムライス出来たから食べるか?」とミズキに尋ねた。
ミズキは「うん、美味しそう。頂きます」と夕飯のオムライスを食べて、コンビニで買ったキムチを開けて食べ始めた。
コウキが「どうだ?美味しいだろう?」とミズキに聞くと、ミズキが「うん、美味しい」とパクパクと箸でキムチを食べていた。
野菜のサラダも食べて、そのままミズキは眠りに就こうとした、その時、携帯の電話が鳴った。
携帯に出るとシホが「あなた、今何処に居るの?連絡が無いから心配をしたのよ」と慌てて居る声で電話をして居た。
ミズキは「今、友達の家に泊まりに来ているよ」とシホに伝えると、シホが「そう。でも、あまり友達に迷惑を掛けないようにしてね」と注意を払った。
シホが電話を切ると、コウジが「で?姉ちゃん何処に居るって?」と暖かい焼うどんを食べていた。
シホが「それが、友達の家に泊まりに行っているみたいなの」と話を始めた。
コウジが「大丈夫じゃないか?もう、そろそろ明日になれば帰って来るさ」とボソッと呟きながら、焼うどんを食べてご飯を食べていた。
コウジは「ご馳走様でした」と手を合わせて、箸や食器を片付けて洗って居た。
シホが「全く、コウジもコウジよ。こんな時にのんきにご飯を食べて居る何て」と心の中でカッカして居た。
コウキが「明日は帰れよ?親が心配するから」と心配で話をして、その日は終わった。