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窓際からの日差し 2-9

野乃の物語  特別編 2
第9話  そこには

野乃がベビーカーを押して「タツマを迎えに来ました」と暑い中、タオルで汗を拭いていた。
看護師が「タツマ君、良い子にしていましたよ」と嬉しそうにしていた。
野乃が「今から家に行きますので、ありがとうございます」と分娩室から、看護師の手からタツマを野乃は抱き抱えてベビーカーに乗せた。
ベビーカーを押して、野乃が「タツマ、家に着いたよ」と玄関を開けた。
香子が「あら。お帰り。暑かったでしょう?」とタツマを野乃が抱きかかえて、タツマをベビーベッドに寝かせた。
野乃は「とりあえず、今日は用事があるから家を出るね」と声を掛けた。
野乃は浴衣を着て「行って来ます」と見晴らし祭りが毎日夏の恒例になりつつあった。
その見晴らし祭りには、りんご飴にヤキソバ、たこ焼きと賑わって居て、見回って居ると、そこにただしが居て「野乃ちゃんでしょう?そういえば君のお姉さん綺麗だよね?」と急に声を掛けて来た。
野乃は「そうですか?でも、お姉ちゃんの事を褒めていただいてありがとうございます」と丁寧にただしにお辞儀をした。
ただしが「あのさ、良かったら僕と付き合ってくれないかな?」と野乃に告白を迫った。
野乃が「ごめんなさい。私はあなたの事を生理的に無理なのでお断りします」とただしの告白を断った。
野乃は急いで家までの道を歩いて行ったが、その後ろ姿を道成は見ていた。
その後道成が「俺の知り合いで、忠典って奴が居るんだけど、紹介しようか?」と野乃に伝えた。
野乃が「ありがとう。よろしくね」と道成に返事を返した。
忠典が「あ、初めまして。俺は忠典と言います。野乃さんでしたよね?宜しくお願いします」とお辞儀をした。
野乃が「道成から色々と話は聞いています。私は香子の妹の野乃です。よろしくお願いします」と丁寧に挨拶を返した。
忠典が「では、昨日お約束をして居たショッピングデートをしましょう」と野乃に声を掛けた。
野乃は「はい、よろしくお願いします」と忠典と手を繋ぎながら、洋服を見に行って、アイスを食べていた。
忠典が「このお店の食事が一番おいしいんだ。食べよう」と一緒にお店に入って行った。
忠典の大きな手が、野乃に触れた瞬間「あ、ありがとうございます。これにしようかな?」とパッと手を離した。
野乃が戸惑いながらも、食事をして、その後、家に帰って行った。
忠典が「野乃さん、待ってください。これ、良かったら受け取って下さい」と指輪の箱を野乃に渡した。
野乃が「あ、こんな素敵な物受け取れないですよ」と指輪の箱を返したが、忠典が「良かったら、受け取って下さい」と野乃に指輪の箱を渡した。
野乃が「ありがとうございます。これ大切にしますね」と忠典に貰った指輪を有難く受け取った。
そして、野乃と忠典は末永く幸せに暮らした。

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