君との約束
ユヅキが「なのかーー、お前は私じゃないからそんなに簡単に言えるんだ。よし痩せてやる」と思いながら、パンを食べる。
ユヅキは「ウマウマ。こんなに美味しい食べ物があって、幸せだな」とにっこり笑顔で食べていると、なのかが「パンは小麦粉。太るって言ったでしょう?しかもバターが沢山入っているわよ」と的確なアドバイスを横で囁く。
ユヅキが「なのかーー?あんた、また、そんな抜け駆けの様に無駄な事を言う。あんたこそ、その性格を治さないと女より鬼って異性から言われちゃうわよ?」となのかに口答えをした。
なのかが「だって、お姉ちゃんは他の人よりお相撲さんみたいに太りはじめて、誰が見ても年寄りおばさんにしか見えないと私から見ても恥ずかしいのよね?」と密かに自分の利益しか考えない。
ユヅキは「あー、何でこんなに優しい妹じゃないんだろう?もう少し人の気持ちに寄り添える人だったら、良かったのに」と少しばかり妹の性格の悪さに苛ついて居た。
そして、ガトーショコラがあるとユヅキが「食べたい」と言うと、その横で「チョコレート8.8g、小麦粉10g、グラニュー糖11.3g、こんなに食べたら虫歯にもなるし、太る元ね」と笑っていた。
ユヅキが「だからーー、いつも横で太る太る言うなって言ってるじゃない。分からないの?」とムキになって好きなものが食べられない辛さを訴えた。
なのかが「じゃ、知らない。私が太るわけじゃないから」と冷たく話し掛けた。