#80【あなたがリーダーとして取るべき8つの行動とは?】
どーも、はつです。
今回ご紹介するのは、ジョン・P・コッター著『カモメになったペンギン』です。
以前、リーダーシップに必要な要素について話を聞く機会があり、その中で組織変革についての題材として、この本を紹介されておりました。
この本は、『変革プロセスをいかに成功させるか』と言う論文をベースに、8段階の変革プロセスをストーリー仕立てで書かれておりますので、小難しい話は苦手という方にも読みやすいのではないでしょうか。
■変革に向けての取り組み
物語は、好奇心と観察力があるペンギン・フレッドが、氷山と海を研究しているうちに自分たちが居住する氷山に関するある事実を暴き出すところから始まります。
「氷山が溶けている!もうすぐ崩れるぞ!!」
フレッドはこのことを、一番話を聞いてくれそうなリーダー会議のメンバーであるアリスに話すことにした。
アリスは事実確認のため一緒に現場を確認したところ、これは一大事であるということを理解した。
「すぐに仲間のリーダーたちに話をしてみましょう」と提案し、リーダー会議で議論することにした。
そこにはさまざまなタイプのリーダーが存在し、変革に向けて取り組み始めます。
■ペンギンたちが行う、8つの変革プロセス。
この物語の中には、普段われわれが所属する組織のよくある問題が随所に現れます。
・一部の人だけで問題を共有し、重大な意思決定が行われる。
・変化の少ない組織にいると、新しい生き方について考えることが困難になる。
・何に対しても”No”というリーダー
これらのエピソードはペンギンの社会だけでなく、われわれの社会にもごく当たり前のように起こっている事象ではないでしょうか?
これらの状況からペンギンたちは、8つの変革プロセスを実行いたします。
変革のプロセスを実行することで、困難な状況から抜け出そうとします。
それは大変な危険を伴うかもしれません。
しかし、やらないと言う選択肢はないということを教えてくれました。
■理解を深めるために
また巻末には、このようなことが書かれております。
これは『本書に書かれていること』『自分が感じたこと』を人にアウトプットすることで自分の考えをより深める、コーチング用語で用いられる”オートクライン”を起こさせようとしているのでしょう。
オートクラインとは、自分で話した内容や言葉を、もう一度自分の耳で聞いて考えたり、理解したりすることです。
本書は現状の組織に問題を抱え、どのように変革を行えば良いか、参考にしたいという方にオススメの一冊です。
少し話は脱線しますが…
実際のペンギンは、見た目こそ可愛いですが、なぜか天敵も多い寒冷地に生息していたり、鳥なのに飛べないなど、とても不思議な生き物です。
よくビジネスの世界で、『ペンギン』は、リスクがある分野や、まだ誰もやったことのない世界に初めに飛び込む会社や経営者に例えられますが、私が知る限り、こちらもとても不思議な生き物ですね。
しかし、115ページの薄さで1,200円。若干高い気もしますが、それだけ”良著”ということと理解しましょう。
というわけで、おわり。