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「売り上げNo.1」に釣られてしまうのはどんな人? 〜 バンドワゴン効果による消費傾向の変化 〜 (2021)

青山学院大学 経営学部 服部ゼミ:朝倉 佳幸・鎌田 奈那・寺浦 実紅・松井 陽奈

概要

多数の人間が使って・持っているという情報を得ることにより、その財への需要が増大する効果は「バンドワゴン効果」と呼ばれます。本研究では、バンドワゴン効果が、個々人の性格や行動特性とどのような関係にあるのかを、オンラインアンケート(N=199)を用いたランダム化比較試験によって検証しました。コントロールグループにはバンドワゴン効果のない(または弱い)メッセージを載せた商品広告を、トリートメントグループには「使用率No. 1」など多数の人間に支持されていることを表すメッセージを載せた商品広告を見せ、それぞれの商品への支払い意思額を比較しました。

分析結果から、バンドワゴン動機の強さは様々な心理特性によって調整されることがわかりました。具体的には、男女ともに、「孤独への不安感」が強い人たちにはPCへの強いバンドワゴン動機を示し、また、女性のうち、「自分を有能である」と感じている人たちは、ブランド財布への高いバンドワゴン動機を示すことが明らかになりました。これらの結果は、ターゲティング広告などの分野で活用できるのではないかと考えられます。

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