誰にも負けない興味を持つ。“好きなこと”だから踏ん張る。好きを突き詰めた先に圧倒的な成果があった。
こんにちは!トップパフォーマーの研究を日々行っている、白潟総研の服部です。
様々な業界の方にインタビューを行い、その方のトップパフォーマーたる所以を探っていく企画の第8弾!第8弾である今回は、株式会社イノーバのマーケティングコンサルティング部門を率いるコンサルタント、高村さんにインタビューを行いました!
株式会社イノーバは、コンテンツマーケティングの第一人者、宗像 淳が創業した会社です。当時アメリカで最先端のマーケティング手法であったコンテンツマーケティングを日本に初めて持ち込み、拡大していきました。事業も”成果を出す”ことに徹底的にこだわったコンテンツマーケティング支援を行っています。
コニカミノルタ、伊藤忠エネクス、サイダスなど、一流企業への支援実績も豊富で、本物のマーケティング力を持った会社ですね。
そんな会社のコンサルティング部門のリーダーを務める高村さんにインタビューを行いました。セールスとして自分の成果を出すのではなく、コンサルタントとしてお客様の成果を出し続けてきた高村さんの成果創出の秘訣に迫ります!
”好きだから”という一点で圧倒的成果を創出!
マーケティングコンサルタントの成果の出し方
―本日はよろしくお願いします!では早速、自己紹介と高村さんが残されてきた成果/実績について教えてください!
初めまして!イノーバでマーケティングコンサルタントをしている高村です。今年で51歳になります。イノーバに入社をして6年目になりますね。成果/実績の部分は、自社のインハウスマーケと、クライアントのマーケティング支援の2つに分けたいと思います。
▼インハウスマーケ
・サイトへの流入を2倍に
・コンテンツ公開の量を少ない人数で回し続けるオペレーションの構築
・オフラインの展示会で名刺獲得数の目標数値を達成
▼クライアントのマーケティング支援
・サイトの立ち上げから流入数を10万まで伸ばす
・700~800/月のリード獲得に成功
・流入の質向上。流入数のうち潜在像が50%だった状態から顕在層を50%に
・チームのリードとして20社~30社ほどのコンサルティング経験
・マーケティングコンサルティングのデリバリー体制の確立
こういった形でしょうか。今、自分で振り返っても、色々やってきたなと思いますね。
成果の秘訣①:とにかく諦めが悪い
―凄まじいですね!トップパフォーマー=普通の人とは違う成果を出せているということだと思います。普通の人との違いを3つ挙げるとすれば何ですか?
自分が他の人と違っていると思う点は、“諦めの悪さ”ですね。本当に私は、諦めが悪いです。
マーケティング現場では、進めた施策が上手くいくこともあれば上手くいかないこともあります。実施したマーケティング施策に対する市場の反応、イノーバとお客様双方の推進リソースやお客様社内のご都合などに伴う施策実施のスピードなど、むしろ、完全に思った通りに実行できて結果も得られたことは少なく、何かしらの課題が出がちです。そのため、マーケティングコンサルティングのデリバリー現場では、難しい局面に立たされることは少なくありません。その都度、そんなものだと諦めるのか、改善プランを立て、お客様の納得を得て、諦めずに踏ん張って再チャレンジ(改善チャレンジ)するかで、そのプロジェクトの最終的な結果に大きな差が生まれます。パフォーマンスにもし違いが出ているとすれば、それは能力とかスキルによるものではなく、このような一つ一つの踏ん張りや一つ一つの諦めの悪さの蓄積が生んでいるような気がします。
また、諦めが悪いということに関してで言うと、特に、私は人に対して諦めが悪いと思っています。
クライアントへのコンサルティング業務と並行して、現在、私はコンサルティングチームのリードをさせていただいていて、チーム全体のスキル向上によるコンサルティング力強化というミッションも持っています。このミッションにおいては、当然のことながら、チームメンバーのスキル強化が必須かつ重要なポイントになりますが、もしかすると私のやり方は周りくどいかもしれません。
例えば、チームメンバーに新しいことにチャレンジしてもらうとしましょう。そのようなとき、仕事を受けるメンバー側からすると、とにかくタスクをこなしたい、本質は忘れてでも一旦手を付けてみたい、という気持ちになりがちです。しかし、単に仕事のやり方や手順を教えるというのは、私はあまり好きではありません。それよりも、なぜこの仕事をするのか?この仕事をした先に何があるのか?を理解してもらうことを大事にしています。そこを理解することで、クライアントからの質問に対する、また、プロジェクトの先々の工程における、メンバー自身の対応への応用力が違ってきますし、何より、応用力を身につけたメンバーの成長スピードは各段に上がります。そのため、チームメンバーとは結構な頻度で会話を行い、こういう意図でこの仕事にチャレンジして欲しいということを、手を変え品を変え理解してもらえるよう日々努めています。
そして、実は、これらの経験が、自分の言語化能力やマネジメント力の向上に繋がっているとも感じますね。そのため、それぞれの事象について結構な時間を割くことになりますが、結局はこういった所々、1つの瞬間での諦めの悪さの積み重ねが大切と思いますね。なお、この諦めの悪さは自分自身のスキルレベルに対しても同じです。世の中、上には上がいますから、そこに少しでも近づきたいと常々思っています。
成果の秘訣②:興味関心ごとについては実践と言語化を行う
―なるほど…!確かに諦めの悪さはとても重要な要素だと思いました。他にも他の人と異なる点はあるのでしょうか?
これは諦めの悪さにも通ずる部分なのですが、興味関心の深さもあると思いますね。私は小手先だけで理解できた、ということがとても嫌なのです。根本的、本質的なところまでの腹落ちにこだわります。もちろん、業務やタスクは私の腹落ちまで時間的に待ってくれないことは多々ありますので、ある程度の腹落ちを自分なりにさせて進めることは少なくありませんが。。ただ、腹落ちするに至るまで調べたり考えたりするとどうなるかと言うと、理解の土台がとてもしっかりしたものになり、さらに、施策の実施理由や目的、実施ロジックや手順がしっかりとしたものになるのです。
小手先だけのマーケティング論/施策と、マーケティングやビジネスの本質を理解した上のマーケティング論/施策では、成果やプロジェクト全体の質に雲泥の差が生まれます。
実際の行動として行っていることとしては、徹底的なインプットに基づく仮説構築、ディスカッションと実践、最後に実践後の言語化です。まずは関係しそうな事実や事象を徹底的にインプットを行います。誤解を恐れずに言うと、ここで重要なことは、事実理解の深さよりもインプットのカバー範囲です。実際の実践において直接的に必要な事実は限られることが多いですが、間接的に関連してきそうな事象や事実を含めてたインプットと仮説組み立てをしておくことで、実践してみて「そもそも●●については考えていなかった・・・」となることが少なくなり、インプットと仮説組み立ての最初からを全てをやり直すということが避けられます。
ただ、このインプットと仮説構築のフェーズでは、ものすごく考えはしますが、やたらと時間はかけません。仮説に基づいた実践を、自分自身の手で、できるだけ早期に一度試すことを重要視しています。実際に試してみることで、インプットしていた時よりも、事象や課題の解像度が何倍にも上がることが多いことが理由です。
そして最後に、しっかりと自分の中で言語化していきます。このフェーズでは書籍の再読も役に立ちます。なお、フェーズとしてまとめると言語化は最後のフェーズになりますが、この最終フェーズをより良いものにするためには、実は言語化はすべてのフェーズで行うように心がけています。
このように、インプット・仮説構築⇒実践⇒言語化というサイクルを回すことで、日々マーケティングへの知見を深めるようにしています。
また、知見を深めるためにこのサイクルを回すことをチームメンバーにも勧めていますが、メンバーと会話する場合には、前工程として追加しているステップがあります。まず、マーケティングの何が「本当に」好きなのかを確認し、本人に言語化してもらいます。(チャットのやり取り、本人との共有メモなど形式は問いません。)このプロセスは、メンバーに依頼した業務やタスクを行う上で学習が必要な場合に、特に重要だと考えています。具体的には、実施してもらう業務が本人の「好き」なことにどう関連するのか、好きなことを伸ばすためにどのように役立つのかということを伝えて、本人に言語化してもらっています。
自分自身もチームメンバーも、日々の業務を行いながらこのようなサイクルを回すことは大変な時もありますが、結局は、自分が好きかどうか、なのだと思います。私は好きこそものの上手なれ、ということをとても信じています。マーケティングやコンサルティングは、非常に専門性の高い仕事なので、正直、最初は苦しいばかりで楽しさを感じにくい仕事だと思います。ただ、好きなことであれば、調べたり、実践してみたりして、人は上手になろうと努力します(努力できると思います)。そして、あきらめないマインドと努力があれば、たとえ一時的には回り道をしたとしても、マーケティングやコンサルティングを楽しめるハードスキルとソフトスキルは必ず身につくと考えています。
成果の秘訣③:人としてを何より大切に
―“好きだ”という純粋な気持ちがもたらすエネルギーはとても大きいですよね!ここからは別の観点から考えていきたいのですが、成果を上げられている時は、強みを活かせている時だと思っています。高村さんは自分の究極の強みと究極の弱みはどこだと分析していますか?
自分で言うのもなんですが、強みとしては優しく誠実であろうとするところでしょうか。私自身は、イライラしてしまうときはありますが、必要以上に時間をかけて会話を通じて解消しようとすることはあっても、感情的に怒るということはほとんど無いと思っています。できるだけ性善説に立って人と接するようにしていますね。この姿勢はチームメンバーやクライアントにも伝わっていると思います。ちなみにですが、この姿勢と比べると、私の拠り所ではありますが先ほどの好奇心はそこまで特別なものとは思っていません。また、基本的に性善説に立っているからこそ、きっと人に思いは伝わると信じていて、諦めが悪いのかもしれません。
逆に弱みで行くと、小心者であるところですね。学びのステップ、挑戦のステップが見えていないと足踏みしてしまうことがあります。チャレンジする道筋が見えていないと、怖いんですよね。例えばマラソンを走るというときに、“いきなり40キロ走れ”と言われても難しいとまず思ってしまいます。チャレンジすることのレベル感や概要が見えていないと不安になってしまうことは、私の弱みだと思います。
―ちなみにモチベーションが下がったり、仕事に対して後ろ向きな気持ちになってしまったりすることもあるのでしょうか? ※その際はどう解消していますか?
モチベーションが下がるということはあまりないですね。少なくとも業務において、私は感情の上り下がりがあまりなく、“いつも低空飛行で落ちない”といったイメージですね。その前提でお話しすると、私は自分自身の好奇心や満足感によってモチベーションが決まるタイプです。ここが無ければモチベーションは下がるでしょうが、実際に仕事をしていると必ず何らかの知らないことは出てくるので、実際に落ちることはないです。何かに取り組んでいるときは無口になってしまうこともあるので、周りから見ると下がっていると見られてしまうこともあるかもしれませんが…笑
―では最後に、これは読者の多くが気になることだと思うのですが、アフター5や土日は何をして過ごしていますか?
基本的には子どもや家族とゆっくり過ごしていますよ。趣味で楽器も行っているので、その時間に費やすこともありますね。好奇心にしたがって、マーケティングやチーム運営についてインプットをすることもあります。家族と過ごす以外の時間の半分は仕事の延長みたいなことを行い、もう半分は興味関心などの調査をしているというイメージですね。
―ありがとうございました!
今回はイノーバのマーケティングコンサルタントである高村さんにインタビューを行いました!
高村さんの場合は、
・諦めの悪さ
・強すぎる興味関心
という2点で一気にトップパフォーマーへと昇りつめた方でしたね!
そしてそれを支える、人間性と自己コントロール力もお持ちでした。
また次回の記事も読んでみてください!!