中小企業こそ採用戦略で差別化を!採用戦略を楽に考えられる5つの論点
こんにちは!
白潟総研の服部です。
今回は”採用戦略”というテーマでnoteを書いていきたいと思います!
少し抽象度の高い内容になりますが、中小ベンチャー企業が楽に採用で勝っていくためには、戦略を考えることを避けて通ることは出来ません!
採用戦略を考え続け、自社にハマる戦略を構築出来たとき、
「こんな楽に採用が出来るのか…?!」と驚く未来が待っているはずです!
そもそも採用に成功している中小企業の共通項とは?
採用戦略について考えていく前に、そもそも採用に成功している中小企業の共通項について考えていきたいと思います。
中小企業であっても、その採用競合は大企業になることは少なくありません。そんな中で新卒採用・中途採用問わず成功する条件があります。
ずばり、採用に成功している中小企業の共通項は下記の3点です。
逆にこの3点をクリアできていない中小企業は、採用に苦戦していることが多い印象です。
①採用戦略がある
ここは絶対に外せない条件です!
採用目標をもとにした戦略がしっかりある中小企業は、やはり採用に成功しています。
②”マーケティング発想”での採用で戦う
最近よく言われている”マーケティング発想”での採用です。
ここは採用戦略以前の考え方も問題になります!
また後程ご紹介をいたします!
③口説き型採用で戦う
こちらは選考フローのお話しです!
選考を進める際は、口説く前に見定めを行うことは言語道断です!
また後程ご紹介します!
では、ここからは採用戦略について詳しくお話ししていきたいところなのですが…
その前に中小企業が採用に成功するために大事な考え方である、
”マーケティング発想での採用”について解説をしてきたいと思います!
中小企業でも大企業に勝る!マーケティング発想の採用とは?
その前に、そもそもマーケティングとはそもそも何か、
ということについて考えていきたいと思います。
マーケティングには様々な定義がありますが、
ドラッガーの定義が最も簡潔かつ明瞭ではないでしょうか。
ドラッガーによると、
「マーケティングとは顧客の欲求からスタートすることである」
と定義されています。
これを採用に置き換えると…
「採用マーケティングとは、求職者の欲求からスタートすることである」
となります。
つまりマーケティング発想で採用を考えていくと…
〈自社が欲しい人材〉が〈求めているもの〉は
〈自社にあります〉と伝えて納得してもらう必要があるわけです。
そのため、大事なのは自社が欲しい人材(=ターゲット)を正確に、
顔が見えるほど明瞭に定めていくことです。
そして、ここで一点注意点。
採用ターゲットは、採用要件ではありません!
採用ターゲットを決める際に良くあるのが、
「このスキルは欲しい、この素地も持っていてほしい、この考え方も必須…」
と求めすぎてしまうことです。
その結果、出来上がる採用ターゲットは
”どの企業であっても採用したいと思う超優秀な人財”
です。
そんな優秀な人財が大手企業や外資系企業、
優良ベンチャー・スタートアップを蹴って自社に入社をしてくれるのでしょうか。
もちろん可能性としてはありますが…限りなく、ゼロに近いですよね。
そのため、中小企業において重要となる考え方がこちらです!
中小企業の採用活動においてターゲットを定めるときの王道は、
「自社が欲しい人×自社に入ってくれる人」
です!
結局いくら採用ターゲットを精緻に作っても、
そのターゲットが入社をしてくれそうになければ、意味がありません。
この掛け合わせが採用ターゲットなんだ!ということは是非頭に刻み込んでください!
中小企業にとっての採用戦略とは何か?
それではここからは実際に、中小企業の採用戦略について掘り下げをしていきたいと思います!
ですがその前に…
皆さま”採用戦略”ってどんな意味があると思いますか?
もっと言うと”戦略”とは何でしょうか…?
これも様々な定義がありますが、中小企業において戦略を考えるときは…
「戦略=すてる決断」と捉えてみてください!
採用でも売り上げアップでも組織づくりでも、
中小企業は常にヒト・モノ・カネのリソースとの戦いです。
大企業であれば全ての手を尽くせるかもしれませんが、
リソースが限られている中小企業ではそれは不可能です。
それではどうするのか。
「すてて、一極集中!」
これが中小企業において戦略を考える際の勝ち筋です。
では実際に中小企業は採用の文脈では何をすてれば良いのか。詳細に入っていきます。
中小企業が採るべき採用戦略。肝は”すてる”こと!
中小企業の採用戦略。5つのすてるもの。
中小企業がすてる選択肢としてはあるのは下記の5点です!
1.募集をかける人(採用ターゲット)をすてる!
採用ターゲットをすてるとはつまり、誰もが欲しがるような
優秀層の採用を諦め、尖った人材を採用するというイメージです。
尖っているけど、自社では活躍できる。こんな人材を頭を捻って考えていく必要があります。
実際に黎明期のリクルートは非常にユニークな採用ターゲットを作成していたことで有名です。
3つの”ホウ”と呼ばれているのですが、
それが阿呆、地方、貧乏です。
今だったら大バッシングかもしれませんが…笑
この3つの兼ね備えた人であれば、今のリクルートに入ってくれてかつ活躍もしてくれると考えたのです。
ここでのポイントは、リクルートが採用においてみるポイントを
”バイタリティ”の一本に絞っていたこと(他の要素をすてていた)ということです。
ですが当時の黎明期のリクルートはスタートアップ企業。
バイタリティさえあれば会社を大きくできるコア人材になれると踏んでいました。
それが功を奏し今のリクルートがある側面も否めません。
2.募集をかける場所(アプローチ方法)をすてる!
皆さん、募集を書ける場所はしっかり選べていますか?
中小企業が”勝てる”採用の主戦場を選べていますか?
採用戦略においては戦う場所を選ぶことも大事なのです。
つまり、「どんな方法で人を集める」ということです。
Uターン学生が集まる場所を狙うのか、それとも大手媒体に掲載をするのか、
もしくはほぼ無料で採用活動ができるリファラル採用を主軸におくのか。
ここの主戦場選びで失敗した中小企業はその後の採用も上手くいきません。
では中小企業はどこで戦うべきなのか。
それがこちらです!
汗をかくことが出来て、中小ベンチャー企業特有の魅力で勝負できる場所。
これが中小ベンチャー企業の戦うべき主戦場です!
汗をかくとは、要は手を動かすということです。
例えばお金で上位表示される媒体ってありますよね?
これは汗をかくことが出来ないわけです。
何をどう手を動かしても、結局はお金を持っている会社が上位に表示されて採用でも勝っていく。
しかし手を動かすことが出来る、例えばスカウトを送ったり、
募集記事を何本も出すことが出来たりなどなど…
汗をかくことで勝てる場所で戦うべきです。
そして2つ目が中小企業特有の魅力で勝てる場所でなくてはいけません。
良くあるパターンが、求職者・学生が年収で検索条件を絞り、
自社がそもそも表示されないという例。
しかし中小企業は大手企業に待遇では勝つことは出来ません。
ですが、中小企業でも大手企業に勝るポイントはいくつもあります。
例えば社員の人柄、社長の熱量、ミッション・ビジョン、社風、仕事の内容、成長環境などなど…
こういった内容では大企業に勝っていけるわけです。
それなら、こういった内容を求めている学生が集まる場所で戦えばいいのです。
少し抽象的な話が続きましたが、
「汗をかける×中小企業特有の魅力で勝負できる」
ここが中小企業が戦うべき主戦場です!
具体的には、以下の採用手法がおススメです!
3.募集をかける時期(タイミング)をすてる!
皆さん、採用活動をするスケジュールはどれくらいの期間でしょうか…?
採用戦略を考える際は、募集をかける時期もすてる候補です。
例えば新卒採用をする際、2月~4月くらいに動いてないですか?
実はこの時期は、中小企業が採用活動を行う時期としては最もおススメ出来ないです。
理由はシンプル。この時期は大手企業の選考が進んでいるからです。
大手企業も中小企業も両方受ける学生がほとんどである時代に、
わざわざ大手企業と時期をバッティングさせるメリットは何もありません。
(もちろん目標人数によってはそうせざるを得ないときもあります)
そのため中小企業の採用戦略的には、
2月~4月の大手企業真っ盛りの時期は、捨てるべきです!
具体的には8月~12月の早期、もしくは大手企業の採用活動が終わり始める
6月~9月の後期がおススメの採用時期です!
4.打ち出す魅力をすてる!
採用戦略を考える際は、「どの魅力をすてるのか」も論点になります!
魅力になりそうなもの、全て媒体や求人原稿で訴求をしてしまっていませんか…?
「市場規模が大きくて、将来は経営層になれて、フラットな職場で、内定者研修などの育成環境も充実していて…」
この魅力の訴求方法、おススメしないです!
こちらも理由はシンプル。
本当にその魅力・情報は自社のターゲットが欲しているものでしょうか?
ここについて考えた際に、いらない情報はどんどん削っていきましょう!
学生が就職活動をする際の平均エントリー者数は約30社です。
一つ一つの求人原稿をちゃんと読んでもいませんし、
一気に複数の魅力を訴求されても覚えていません。
そのため選考のステップなどによって、
訴求する魅力は変えていくべきなのです!
5.選考方法をすてる!
採用戦略を考える際に、最後にすてる選択肢としてあるのが、選考方法です。
皆さん、効率よく選考を進めていこうとしてませんか?
もちろん効率も大事です。ですが、中小企業が優秀な人財を採用しようと思ったら、「接近戦」しかありません!
接近戦とはつまり、“学生との接触量”を大幅に増やすということです!
まず、選考をする際に外せない考え方について紹介をさせてください。
それがこちらです!
中小企業の選考でよくありがちなのが、最初から見定めに行ってしまうことです。
しかし最初から見定めに行ったところで、何もいいことはありません。
なぜなら、ほとんどの学生がイマイチな人材に見えてしまうからです。
では、
「選考初期の学生が、本人の資質と関係なく企業からはイマイチな人材に見えてしまう」
とはどういうことなのか。
基本的に、学生は中小企業のことを、選考の際に調べることは滅多にありません。
先ほどもご紹介しましたが、学生の平均エントリー者数は約30社。
そしてその中で第一志望群となっている会社は基本的に大手企業や超有名ベンチャーなどの会社です。
中小企業は良くて第二志望群に入っているくらい。
そんな会社のことを入念に調べて準備して、選考に望むでしょうか…?
答えは”否”です。
そのためほとんどの学生が準備不足な微妙な人材に見えてしまうのです。
(本当は自社にマッチする人材だったとしても…)
そのため、中小企業の選考フローでは、
まず選ばれる(=学生を口説く!)その上で選ぶ、という考え方が鉄則なのです!
ではその上で、どう学生を口説いていけばいいのか。
ここで登場するのが先ほどご紹介をさせていただいた
「接近戦」という考え方です!
接近戦は、もともと「ランチェスター戦略」という経営理論・戦略の一つでした。
ランチェスター戦略とは弱者(=中小企業)が強者(=大企業)に勝つために編み出された戦略です。
もともとは事業戦略・販売戦略に用いられる理論なのですが、
弊社は採用にもこの考え方を応用しました。
接近戦の定義としては、下記になります。
「顧客に近づくという考え方です。実際に会って顧客の心を掴むような手法で重要顧客に関しては頻度のみならず滞在時間(商談時間)も多くします。」(ランチェスター戦略 5大戦法より引用)
つまり、大手企業などの採用競合の3倍の量、学生と接触するようなフローを組むべきです!
説明会or面談→一次選考、といったような選考フローが一般的だと思います。
ですが選考に進む前に、もっともっと接触量を確保するのです!
例えばこのような形で、1時間の説明会の30分に分割したり、
座談会を入れたり、トップ社員との面談を入れたり…
接触量を3倍増にすることで、学生を”口説く”ことができます!
重ねて言うようですが、中小企業の採用戦略のキモは”すてる”こと。
そして”汗をかいて勝つ”ことです!
社長、トップ社員、若手エース、採用担当者の時間は
出来るだけ学生との接触に使うべきです!
以上が、中小企業における採用戦略の考え方と、その具体例です!
少しでもお役に立てたでしょうか…?
貴社の採用成功の一助となっていれば幸いです!
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