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やみくもにデザインの引き出しを増やしていた私が振り返って感じた効率がいいやり方

こんにちは。デザイナー歴30年。ハットツールデザイン・デザイン塾の女性デザイナー、松田です。

デザイン塾では、お題を出して塾生にデザインを制作してもらう課題があります。初めて課題に取り組んだ塾生からは、よくこんな声を聞きます。
「自分はデザインの引き出しが少ないと痛感した」

確かに、提出されたデザインを見ると、どこかテンプレートのような平凡な仕上がりになっていることが少なくありません。そのため、私からは厳しめの添削が返されることもあります。

そうした経験を通じて、塾生たちは「デザインの引き出しを増やすことが課題」と感じるようになります。引き出しが増えることで、デザインのバリエーションも広がり、表現の幅が大きくなります。

では、「デザインの引き出し」を増やすには、具体的に何をすれば良いのでしょうか?

デザインの引き出しを増やすって具体的にこういうなことかな

漠然と「デザインの引き出しを増やす」とはいえ、実はいまだにどんなことをすればいいのか分かりませんが、

私が20代の頃、先輩や上司のデザイナーたちから言われたのは、「良いデザインをたくさん見ろ」ということでした。それ以来、意識的に以下のような行動をとってきました。

  • 美術館や映画に足を運ぶ

  •  街中で見つけたおしゃれなフライヤーを持ち帰る

  •  有名デザイナーの講演会に参加する

  • デザイン書籍を購入して読み込む

これらの行動を積み重ねることで、デザインの引き出しを増やしていけると考えていましたが…

失敗から学んだ効率的なデザインの引き出しの増やし方

ただし、こうした努力が必ずしも実を結ぶわけではありません。実際、私は美術館や映画館で見た内容をほとんど忘れてしまっていますし、デザイン書籍を購入しても1、2回見ただけで本棚の肥やしになった本も多いし、おしゃれなフライヤーを持ち帰って保管箱に入れっぱなしで、ほとんどものは二度と見ることはありません…

大量の資料を保管する場所がぎゅうぎゅう詰めになくなったとき、自分の引き出しを増やすためにやってきたことが、実は引き出しを増やしてないのでは…と、気づいて、やみくもなデザインの引き出しを増やすことを止めて、効率的よく増やす方法に切り替えました。

ハット流!効率的で実際のデザインに使いやすいデザインの引き出しの増やし方

1.デザイン優先ではなく業界で見る

それは 「自分が制作しているデザインに近い業界や用途のデザインを集める」 ことです。
単純なようで、意外とこれが難しい。デザイン的にイマイチなのもたくさんありますが、この方法を取り入れることで、集めた資料が実際のデザイン作業に直結しやすくなりました。

2.ターゲットを意識する

デザインを集める際には、誰に向けたものか(ターゲット層)を意識すると、文字の大きさなどの文字組、配色などさらに応用しやすくなります。

例えば

  • 若年層向けのイベント用なら、ポップでカジュアルなデザインを中心に集める

  • シニア層向けのチラシなら、シンプルで視認性の高いデザインを参考にする

まとめ

デザインの引き出しを増やすことは、クリエイティブの幅を広げるための重要なステップです。ただし、やみくもに情報を集めるだけではなく、自分が制作するデザインに近いものを選んで取り入れることがポイントです。

最後に実は言わないだけで私の方なデザイナーの方は多いのではないかなと思います。デザインの勉強中は常時デザインのアンテナを張っておけと言いますが、これも同じで、アンテナに触れたものを何でもかんでも拾い集めるのではなく、一旦考えて取捨選択することだと思います。

効率よく引き出しを増やし、自分だけのデザイン力を磨いていきましょう!

ハット・デザイン塾では、デザインのお題を出して課題制作する際にこうした実践的なアドバイスもお伝えしています。独学でデザインを学んでいる方にとって、役立つ内容をたくさんご用意していますので、ぜひ一緒に学んでみませんか?

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