【療育支援者向け】療育は評価にはじまり、評価に終わる。評価の信憑性を高めるためには、「仮説」と「検証」がポイント!
久しぶりにYouTubeチャンネル「療育支援者の学校」の動画を更新しました。
今回のテーマは、支援者としての評価スキルを高めるコツ、です。
そもそも評価がないまま、遊びプログラムを構築しているなら、それは「単なる遊び」です。
もちろん遊びは、どんな遊びでも子どもの発達にプラスに働きますので、単なる遊びも悪いわけではないです。
ですが、療育で提供される遊びは、子どもの発達をより促すための遊びである必要がありますね。
で、その「より効果的な遊び」を提供するためにするべきことは、評価です。
評価というと難しく聞こえるかもしれませんが、換言すれば「見立てを立てること」です。
この見立ての精度(見立てが当たっているかどうか)を上げていくためには、「仮説」と「検証」を繰り返し行うことが練習になります。
仮説とは、「子どもの困りごと(いわゆる課題)の理由を考えること」で、検証とは「その仮説が正しいと証明すること」です。
動画の中でも話していますが、「まっすぐに椅子に座れない」という現象(課題)が見られたとき、「体幹の持久力が弱いからでは?」と考えることが「仮説」になり、「すぐに床に寝転んだり、椅子に座ってあぐらをかいているので、やはり体幹の持久力が弱いと考えられる」と仮説の正当性を導いていくのが「検証」になります。
この仮説と検証を日々の療育の中で繰り返し行うことで、お子さんを見立てるスキルは自ずと高まっていきます。
もちろん、仮説の検証においては、自分の頭だけで行うのではなく、他のスタッフの方と一緒に検討する、ケース会議などで発表して、他のスタッフから建設的な意見をもらう、なども並行して行うと、スキルアップのスピードはより早くなります。
職場でケース会議がある場合は、積極的に発表(ケースのプレゼンテーション)を行ってみましょう。
ケース会議がない職場なら、上長にケース会議の実施を提案してみましょう。
ただし、ケース会議や他のスタッフとディスカッションする際の注意点があります。
それは、他の人の意見はあくまでも参考にして、それらの意見を踏まえて自分の中で思考して、結論付けるということです。
決して、誰かの意見が信憑性があるからといって、その意見を迎合することがないように注意しましょう(特になんでも「私の経験だと・・・」でまとめる方の意見は単なる意見でしかなく、まず根拠に乏しいことが多いので注意)。
「誰かの意見を鵜呑みにする」ことを繰り返しても、スキルは上がりません。
間違っていてもいいから、自分の頭で考える作業を繰り返していきましょう。
①仮説を立てる
②検証する
③導き出されたプログラムを実践する
④再度振り返る(再評価)
👉①に戻る
これを繰り返すだけで、評価スキルは必ず「爆上げ」されます。
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