xの平均値は√Kに比例して広がる?
なぜ$${\sqrt{K}}$$に比例するのでしょうか?
これは分散の加法性によって説明されます
分散の加法性とは、平均と分散をもつ2つのものがあったときに、それらを足し合わせたものの分散は、2つの分散の合計となることをいいます
例えば、平均50kg, 分散2の2つ物体があったとき、この2つを足し合わせた分散は4となります
本書の例では、$${K}$$種類の誤差の源のそれぞれが[-0.5, 0.5]の一様乱数としています
一様分布の分散は$${(b-a)^2/12}$$で計算されますので、$${K}$$個の誤差を足し合わせた値の分散は$${K*(b-a)^2/12}$$で表されます。区間が[-0.5, 0.5]であるので、$${K*(0.5-(-0.5))^2/12}=K/12}$$と計算されます
このとき標準偏差は分散の平方根を取ることで計算でき、$${\sqrt{K/12}}$$となります
正規分布の幅は標準偏差に比例することから、xの平均値は$${\sqrt{K}}$$に比例して広がることがわかります
参考文献:
花田政範 松浦壮, ゼロからできるMCMC マルコフ連鎖モンテカルロ法の実践的入門, 講談社, 2020
https://book.dmm.com/product/4018175/b900vkds09949/