八田益之(「大人のトライアスロン」日経ビジネス電子版連載中)

◇トライアスロン×社会学×キャリア ◇40前後でトライアスロンにどハマり ◇社会学で研…

八田益之(「大人のトライアスロン」日経ビジネス電子版連載中)

◇トライアスロン×社会学×キャリア ◇40前後でトライアスロンにどハマり ◇社会学で研究して『覚醒せよ、わが身体。─トライアスリートのエスノグラフィー』出版→中央公論,中日&東京新聞など書評掲載→ amzn.to/3bBudyT ◇noteは万ビュー超え13本

最近の記事

「軸・強み・やりたいこと…全部不要」論が学生に刺さった話 ('24法政:WiL佐藤友美さん回)

2024年前期の法政講義録シリーズです。 前提として、このニュースから: 「会社選びの軸」の落とし穴就活では、「あなたの会社/仕事えらびの 軸 はなんですか?」という質問がよくあるらしい。でも、考えすぎ、固めすぎのデメリットも大きいよ、という話を、曽和利光さんが日経7/30のコラムで書かれている ↓ そもそも日本の就活は、「組織メンバーとしての将来性」をざっくりと見て採るので、「入社後やりたいこと」の重要性は、実は低い。とはいえ聞かないわけにもいかない(と思われている)

    • クッション1つはさんで人間関係を楽にする技術 ('24法政ライフキャリア論 「すごい会議」太田智文さん回)

      プロティアン=変幻自在なキャリア、をテーマとした法政講義では、会議を通じた組織変革で著名な『すごい会議』の太田智文さんにも登壇いただく。 とはいえ3ヶ月前まで高校生だった相手に、企業組織改革、とは難しいので、「これまでの学生生活の中での、人間関係の悩みを、ビジネス目線で見直すこと」をテーマに設定した。レスリング選手が柔道に出場するかのような専門外だけど、ビジネス思考入門編、としてちょうどよくなった感触。 プロの技は、細部から違う。発する一言、間のとりかた、視線ふくめた細か

      • 注目の元J料理研究家、小泉勇人さんキャリア史をプロティアン理論で解説する('24法政ライフキャリア論)

        1年限り、法政大学キャリアデザイン学部タナケン教授の中継ぎ登壇しております。新入生中心に300人近い「ライフキャリア入門A」では豪華ゲストさんに続々ご協力いただいており、一人目が元Jリーガー料理研究家の小泉勇人さん(28)。4月の100分間講義がショート動画にまとまり、小泉さんインスタに掲載されている ↓ ↓ ↓ このnoteでは、彼のキャリアストーリーを、プロティアンキャリア理論を軸に解説しよう。 前提:キャリア理論とは「私はこうして成功した」というキャリア情報は大量に

        • 「長期インターンシップ」化する令和就活、1年生講義の現場から('24法政ライフキャリア論)

          法政キャリアデザイン学部の大教室講義では、4月から豪華ゲストさんたちが「おもしろい話を受け身で聞いてるだけのお客さん」にはしない、巻き込みまくる講義を続けていただいている。隣で見れる僕はVIP席を通り越してステージ側で贅沢すぎ。 今の日本、とく地方高校生にとって「お金かけて東京に出るべきか問題」があり、ネガティブ化=地元残留傾向が進んでいるが、出る価値は十分ある、と僕は思っている。①東京都心キャンパスほど刺激の多い講義が成立しやすく、②刺激を受けた後、実地で試す場もより多く

        「軸・強み・やりたいこと…全部不要」論が学生に刺さった話 ('24法政:WiL佐藤友美さん回)

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        記事

          3年前の五輪マラソン時に書いたnote「五輪マラソン”給水妨害”騒動の真犯人はネット空間をさまよう敵意」 https://note.com/hatta_masu/n/nf7acea1e1156 が1万ビュー超えた。13本め。みんな悪魔を探し回ってるよねー。トータルも50万超えた。

          3年前の五輪マラソン時に書いたnote「五輪マラソン”給水妨害”騒動の真犯人はネット空間をさまよう敵意」 https://note.com/hatta_masu/n/nf7acea1e1156 が1万ビュー超えた。13本め。みんな悪魔を探し回ってるよねー。トータルも50万超えた。

          人脈/社会関係資本を活かすのは「提案力」

          前のnoteで触れたプロティアン=変幻自在なキャリア。その2大要素は「アイデンティティ」と「アダプタビリティ」。MBTIは、前者のアイデンティティを理解する1つの視点であり、かつ、実質的には「語彙力トレーニングシステム」でもある。 この部分を、プロティアン理論では「キャリア資本」という概念で説明する。 「資本」とは「交換可能な財産」であり、「投資することで増やすことができる元手」だ。すなわち自分の武器or強みを資本ととらえ、「わらしべ長者」のごとく交換しながら、キャリア資

          「MBTI診断」の不足要素をプロティアンキャリア理論から説明しよう

          心理テスト「MBTI」が若者世代に流行っている。こちら2024.6.8日経記事 自己診断なので「当たっている気がする」のは当たり前だ。自分で答えた自己イメージを、より豊富な情報量により、再説明しているわけだから。 若者ほど人気が高いのは、「人物像を説明するための知識・情報の量」が少ないから、と僕は理解している。MBTIの人物像説明を通じて、人を表現するための語彙の学習ができる。それ自体は良いことだ。「ストレングスファインダー」などの診断ツールはみんなそう。 今回とりあげ

          「MBTI診断」の不足要素をプロティアンキャリア理論から説明しよう

          キャリア研究者、甲田まひるライブ を質的調査する。

          さて私、法政大学キャリアデザイン学部で「質的調査法」などを今年限りで講義しています。質的調査とは、データ分析のような量的調査の対の手法。リアルな現場に入り、見たもの、感じたものを記述しながら、理論的に整理していきます。大事なものは目にはみえない。数字の先にあるものへと質的に迫ることで、なぜそうなっているのか、はじめて見えてくるものは多いのです。 「質的調査はどこでも、何に対してでも、できる」と講義しています。ということはライブ会場でもできるということ、まず教師が見本を示さね

          キャリア研究者、甲田まひるライブ を質的調査する。

          X/ツイッター課金2ヶ月めで黒字化した話(と広告メディアの危機について)

          4月1日、Xプレミアム月980円を課金。55日後、820万表示時点で2,560円が入金。スタート2ヶ月分が黒字化された。 X収益化は、「インプレゾンビ」問題もあり、最初バカにしていただが、ある尊敬する方がやってるのを見て考えを改めた。経済史に残る大人物イーロン・マスクが本気で取り組む経営戦略だ。なにかを言うなら、冷笑ではなく、参加した後であるべきだなと。 X社の経営戦略Xの収益化の背景を知るには、5/20からの日経クロストレンド特集「デジタル広告 破壊と再生」が良い。第3

          X/ツイッター課金2ヶ月めで黒字化した話(と広告メディアの危機について)

          コスパ発想は想像力次第 (もしくは経験格差と文化資本差について)

          コスパの次はタイパ、スぺパ…… (スペパ=スペースパフォーマンス笑) 消費者は価格が安いか高いかではなく、費用対効果、つまり「コストパフォーマンス(コスパ)」で判断する という解説はその通り。記事の商品は、効果=パフォーマンスの高さが一目でわかるものばかり。この見せ方がビジネスセンスだ。 コスパ = パフォーマンス ÷ コストコスパ発想が問題になるのは、「パフォーマンス」についての解釈が人により分かれるから。 コスト2倍でもパフォーマンス2倍以上ならコスパが良い。た

          コスパ発想は想像力次第 (もしくは経験格差と文化資本差について)

          運動の美容効果(努力しか勝たん)

          元乃木坂46の堀未央奈さん、「昔と顔変わりすぎ」的な(おそらくは美容整形信者による)ツイッタ投稿に激おこしてて、幾つかネットニュースにもなっていた。 堀さんは「10代の頃太ってて、運動と健康的な食事で頑張って痩せた」と書いていた。実際、運動、良質な食事、さらに、人から見られる良質な緊張感(=表情筋)などには、絶大な美容効果があると思う。僕も30年くらい前「ハッタ整形した?」と中学の同級生に聞かれたことあった笑。さらにメイクも込みで、外科手術でもしたかのような変身もできるだろ

          最新医学:活性酸素には「善玉」もあるよ

          よく「運動し過ぎると、毒物である活性酸素が大量に発生し、体に悪い」という話を目にする。しかし最新医学は、活性酸素の重要な働きをいろいろ明らかにしている。先日は、記憶の形成に活性酸素が役立っていることが明らかにされた。 活性酸素にも「悪玉」と「善玉」がある活性酸素は脳内でも作られる。従来、悪玉としての活性酸素が脳卒中など脳に悪さをすると考えられていたが、今回、善玉として脳にいい役割がわかったわけだ。活性酸素には、悪玉と善玉がある、ということだ。 こちらの図は京大の発表ページ

          「22歳の新社長」、人手不足経済のお手本では?

          カレーハウスCoCo壱番屋=ココイチのフランチャイズ(FC)店などを経営する群馬県太田市の会社が22歳のバイト出身女性、諸沢莉乃さんを新社長に抜擢: 発端は2月の同社PRかな↓ 驚愕の事業継承!!と自分で驚いてる😁 と書いた通りの展開に🌸🌸 PRなのを感じさせないいい文章だ。 このスカイスクレイパー社は、創業した西牧大輔社長26歳でココイチの独立制度により設立。「26歳も22歳もそう違わない」ともいえるが、それにしてもだ。しかも最初に決めたのは20歳になったばかりの頃。

          東京マラソン、完走したくば、歩きなさい! (ゴール逆算思考:ランニング編)

          今週末は東京マラソン、鹿児島マラソンなど開催。コロナあけの市民マラソンは全体に苦境。問題点を日経新聞でシリーズで整理している: 値上げも一因で、第1回は1万円だった東京マラソンの参加費は今年1万6500円、ドル円と同じくらいに上がっている。シューズも1足3万円以上が普通で、劣化も早いので、大事な大会には新品を投入するのが普通。首都圏在住者でも5万円かかる大会になった。 ただ、東京都心をワンウェイで移動できる東京マラソンには、それだけの価値もあるだろう。ここ完走するのを憧れ

          東京マラソン、完走したくば、歩きなさい! (ゴール逆算思考:ランニング編)

          高校生アスリートのアメリカ進学増加と、奨学金、支援体制について

          『大学生アスリート海外大進学は「自己肯定感」より「人的支援体制」』という元タイトルを変更しました 日本人高校生トップアスリートのアメリカ大進学が急増中2024年2月、高校野球の佐々木麟太郎内野手(岩手・花巻東高)がスタンフォード大学への進学を決めた。学費&奨学金5000万円という金額込みで話題だ。 このような、日本人高校生トップアスリートのアメリカ大進学は、近年急増している。このグラフはNCAAディビジョン1(D1)におけるアジア出身の留学生アスリート(ISA)の推移。

          高校生アスリートのアメリカ進学増加と、奨学金、支援体制について

          運動習慣は「接触物の高性能化」から

          そんなあなたに! 運動習慣をつけるために、1つだけ、大事なことをお伝えしよう。 「頻繁に接触するモノ」を高性能化しなさい! 接触物とは、まずはシューズだ。ふつうは毎日1回以上使用し、外出中常時、足に接触しているモノがシューズだ。これを動きやすい高性能シューズに換えれば、外出時間がまるごと運動チャンス時間に変わる。 もう1つの例が机。高さを簡単に変えられるタイプへと高性能化すれば、立ったままデスクワークができ、作業時間がまるごと(緩いけど)運動チャンス時間に変わる。