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米国ハイテク株🇺🇸に鬼強気の話
米国ハイテク株は「割高である」「バフェット指数的にも過熱している」と度々指摘されており、ウォーレン・バフェット自身も保有株を売却していることから、相場全体への警戒感が強まっている。確かに、歴史的に見ても株価水準は相当な高値圏にあり、ハイテク株が“バブル”であるという指摘も珍しくない。しかし、「これほど株価が上がっているからこそ怖い」と感じる反面、「最高値更新が続くということは、常に“今が最も高い”状態であり、将来から振り返れば“あの時点の価格はまだ割安だった”と評価される可能性もある」という考え方も成り立つ。以下において、自分が依然として米国ハイテク株に強気である理由を整理する。
トランプ政権の樹立と「チームレッド」(仮)の存在
アメリカの現状を語るうえで見逃せないのが、トランプ政権の誕生である。トランプ大統領は、安倍晋三元首相と良好な関係を築いたように「自分を慕う人物や、自分の政権に積極的に協力してくれる人物を厚遇する」性格で知られている。こうした政治的志向を踏まえると、トランプ大統領就任式に出席予定のイーロン・マスク(テスラ、スペースX)、マーク・ザッカーバーグ(Meta)、ジェフ・ベゾス(Amazon、ブルーオリジン)は、いわば「チームレッド(共和党)」(仮)として政権からネガティブな扱いを受けにくいと考えられる。
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特に政治と経済は密接であり、政府の優遇策や規制緩和は企業成長に強力な追い風となる。さらに、「政府効率化省(DOGE)」のトップにイーロンマスクが起用されることは、トランプ次期米大統領によって確定されている。この新組織は、政府の官僚主義を解体し、過度な規制を削減し、無駄な支出を減らすことを目的としている。イーロンマスクが政府の中枢に入るということはテスラにとって、ものすごい追い風である。
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AI・宇宙開発・メタバースの目覚ましい進化
ハイテク産業にはAIをはじめとするさまざまな次世代技術が集約されているが、特に注目すべきは宇宙開発とメタバースの分野である。
宇宙開発
イーロン・マスク率いるスペースX、ジェフ・ベゾスが率いるブルーオリジンは、それぞれロケットの再利用技術を高度化し、宇宙旅行や打ち上げビジネスの商用化を進めている。マスク氏が掲げる「有人火星移住」計画も現実味を帯び始めており、政府の後押しがあれば、この4年のうちに画期的な進展があっても不思議ではない。宇宙開発は過去、国家的プロジェクトとしてのみ成り立っていたが、いまや民間企業の“破壊的イノベーション”が主導権を握る時代に突入している。こうした状況を考えれば、宇宙関連テクノロジーに強い企業の成長余地は計り知れない。
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メタバース
一方、地球上ではメタバースの覇権争いが白熱している。特にMeta(旧Facebook)は、VR/AR端末とメタバースプラットフォームの開発に巨額の投資を行い、仮想空間上でのコミュニケーションやビジネス展開を目指している。将来的には、火星と地球の距離を“メタバース空間で共有し、共同作業をする”というシナリオも考えられる。さらにMetaの最新ガジェット「Ray-Ban | Meta Smart Glasses Collection」は、スタイリッシュなデザインと高機能を兼ね備え、日常生活への導入ハードルを下げる可能性がある。スマートフォンが世に出たときのように、これが大衆化を遂げれば、iPhoneをも凌駕するプラットフォームになる可能性がある。
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バフェット指数が示唆する過熱感と、なお強気な理由
「バフェット指数」は株式市場の時価総額をGDPで割った指標で、アメリカの株式市場がGDPに対して“過熱しているかどうか”を測る目安とされている。現状、この指数が高水準にあるのは事実であり、バフェット氏自身がポジションを調整していることも相まって「いつ暴落がきてもおかしくない」という声が大きいのは否めない。
しかし、株価は市場心理や将来展望を強く反映する。ハイテク株が高値をつけ続ける背景には、“次世代テクノロジーのインパクトが途方もなく大きい”という未来への期待がある。特に「チームレッド」であるイーロン・マスク、マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾスの3者は、莫大な資本力、政治的アドバンテージ、先進技術への果敢な投資姿勢を兼ね備えている。世界を形作るインフラを変革するようなイノベーションが、彼らによって次々と実現される可能性は十分にある。
そのため、目先の過熱感による急落リスクは常に意識すべきものの、長期的には「今後の成長曲線を織り込みきれていない」という見方もできる。もし、火星有人飛行やメタバースの大衆化が進み、社会構造そのものが変化するようなイノベーションがこの4年間で起きれば、現在の株価は「まだまだ序章にすぎない」と評価される可能性がある。
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結論
米国ハイテク株に対しては「バブルである」「暴落の足音が聞こえる」という声も絶えない。しかし、長期的視点で見るならば、AI・宇宙・メタバースといった次世代の産業革命を牽引する企業が、トランプ政権下で政治的な優遇を受けながら加速度的に成長していく可能性がある。技術革新がもたらすポテンシャルは計り知れず、社会インフラや人々の働き方を根底から変えてしまえば、今の株価は「実は割安だった」と振り返ることになるだろう。これが、米国ハイテク株に依然として強気である最大の理由である。
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