Snowflakeとそのコミュニティが拓いてくれた私の営業キャリアと、進化できたデータチーム
0. はじめに:このnoteでお伝えすること
このnoteでは、Snowflakeとそのコミュニティに出会って変わった個人のキャリアと、そのおかげで進化できた組織のデータチームについてお話します。主に伝えたいことは、
ビジネスサイドがデータを武器にすることで新たなキャリアが見えてくること
データ活用のために、データ基盤の領域からビジネスサイドを巻き込んだチームを構成することで様々なメリットがあったこと
の2点です。そのため、以下のような人にぜひ読んでいただきたいです!
データを武器とした営業職(またはその他のBiz職)になりたい人
データ基盤を管轄していて、もっと現場でデータ活用をしてほしいと考えているエンジニアの人
では、始めていきます!
1. データビギナーからの脱却:営業キャリアを変える新しい視点
これまで私は複数社で営業職(+PM職)として、キャリアを積んできました。しかし、これまではSFA(Salesforceなど)上で顧客情報を眺める、またはSFA上で簡易ダッシュボードを作ることが自分にできる精一杯でした。書籍などは読んでいたので、例えば、イベント出席や問い合わせ状況による見込顧客のスコアリングや、昨今では生成AIによるドキュメントの自動生成など、データを活用すればいろいろなことができるのは知識としてありましたが、具体的になにをどうすればよいかわからず、ずっとデータビギナーな状態でした。蓄積されたデータを活用して、もっとデータドリブンな営業をしたいなと心のなかで思っていました。
2.チームプレイで発揮されるデータ基盤の価値
そんな状況を変えたのが、会社でのSnowflake導入でした。本格的にデータ活用を進めることになり、Snowflakeを導入してデータ基盤を構築しました。そこで、私自身は非エンジニアのビジネス職ですが、データ基盤チームに入って一緒にデータ基盤の活用を検討しました。
この段落で申し上げたいのは、
ビジネスサイドの人をデータ基盤チームにいれたことによって、その効果を最大限に発揮できるデータ基盤を構築できたということ
です。それができたのも、Snowflakeがビジネスサイドの人でも受け入れやすいUI / UXをしていたことが大きな理由です。これまでのDWHへのとっつきづらい印象は、Snowflakeを扱ってみて、180度変わりました。例えば、関数だけでML / LLMができたり、抽出したデータを1クリックでグラフ化してみたり、データ基盤に親しむには最適でした。
ビジネス職としてデータ基盤チームに入ったことで、具体的には以下のメリットが出せたと思っています。
ビジネスチームとして、より解像度の高い要求をだせるようになったことで、作ったけど放置されるダッシュボード・仕組みではなく、有効活用されるダッシュボード・仕組みを構築できるようになったこと
ビジネスチームが、テーブル名やカラム名、SQLといったエンジニアとの共通言語で会話することができるようになり、認識のズレを最小化し、コミュニケーションを円滑にできたこと
一定のデータ抽出をビジネスチームで行うことができるため、エンジニアが小さい / 簡単な要望に対応しなくてよくなったこと
です。以上のように、ビジネス職としてデータ基盤チームに入ったことは、想定していた以上にプラスの効果を発揮しました。
3. コミュニティで得た“武器”:発信者としての成長とSnowflakeSquad認定
そして決定的に私のキャリアを変えてくれたのが、Snowflakeユーザーコミュニティに参加したことです。そこは様々な知見が共有され有意義なのはもちろんのこと、参加者の熱量が素晴らしく、また、とても優しく温かいコミュニティでした。コミュニティに参加することで、自身のスキルアップはもちろんのこと、そこで得た知見を組織にフィードバックし、組織全体のデータ基盤や活用レベルアップに貢献することができました。コミュニティでは、私自身のミッションとして、ビジネスサイドとしての立場から、もっとビジネスサイドの人にデータ活用をしてもらえるような発信や取り組みをしていこうと決心しました。そこからは、各ユーザー会の運営やSnowflake World Tour Tokyoのコミュニティイベント運営への参加、ブログやSNSでの発信を増やしていき、結果として、SnowflakeSquadの一員に認定されることができました。この出来事は自分に、自信と、データという武器、そしてキャリアビジョンを見出させてくれた非常に大きな出来事でした。ちなみに一番最初の参加はこちらの登壇でした。
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4.ビジネスサイドからデータ活用を推進する取り組み
今は、個人のスキルアップとともに、Snowflakeとそのコミュニティに与えてもらったデータ活用の知見をビジネスサイドの現場に還元する取り組みを進めています。
最後に、その取り組みを少しご紹介させてください。現在弊社では、Snowflakeで蓄積・分析したデータを、主にMA、Data App(以下、データアプリ)、BIで活用しています。具体的なデータスタックは以下の図をご覧ください。活用レイヤーでは、各用途にあったツールを選定して利用しています。
特に今注力しているのは、現場でセールス / マーケティングデータを扱いやすくするためのデータアプリの構築と普及です。
[データアプリについてはこちらの記事を参照してください]
データアプリは、弊社プロダクト「Morph」を使って実装しています。
現在は、
テーブルを確認しながら、自然言語でデータ検索・可視化できるチャットアプリ
ダッシュボードに自然言語で質問できるAIダッシュボードアプリ
を構築し、データ・情報の検索生産性を向上させています。
例えば「流入チャネル別の各種KPIを集計して可視化して」と自然言語で指示をすれば、自動でSQL / Pythonコード生成→実行→データ抽出・集計・可視化まで行います。これによって、アドホックな集計や会議用のグラフ作成の時間が劇的に短縮されました。
今後は、日ごとに議事録を自動サマリーしてslack配信をしたり、ターゲットリスト生成などに活用できるデータアプリを構築していきたいと考えています。もし、Morphに興味を持っていただけた方はぜひお問い合わせください!
Morphサービスサイト:https://www.morph-data.io/ja/
お問い合わせ:https://www.morph-data.io/ja/form/contact
5. まとめ:Snowflakeとコミュニティのおかげでキャリアが拓けた話でした
いかがでしたでしょうか?改めてお伝えしたいことをまとめると、
営業職のようなビジネスサイドがデータを武器とすることはキャリアを変えるきっかけになる
ビジネスサイドがデータ基盤領域に一緒に取り組むことは組織全体のデータ活用の生産性を向上させる
ということです。
ビジネスサイドの方は、もし今あまりデータのことがわからなくても、ぜひ積極的にデータ基盤領域に関わっていってみてほしいです。例えば、同僚のエンジニアに話しかけたり、データツールやその周りのコミュニティに興味を持って動いてみてください。きっとキャリアを拓くきっかけになると思います!ここまでお読みいただき、ありがとうございました!
[こんな行動をしてみると良いかもという参考ToDo]
自社のデータ基盤チームと会話して、導入しているサービスについて聞いてみる
データツールや活用事例について調べてみる
コミュニティやイベントについて調べて、参加してみる
自分でデータツールを触ってみる
データ基盤チームと協働でミニプロジェクトをやってみる