経理部門における属人化からの脱却　#1　サマリー

みなさんにお伝えしたい取組み事例の概要は、次のとおりです。

状況

・できる者への業務集中、やる気のない者の放置
・組織マネジメントに関心が薄く経理に詳しくない管理職
・できる者の異動により着任した後任が「できない者」

取組み実例の概要

・チーム内の人員と業務バランスを補正するための管理職の説得
・即戦力となる主任担当者の獲得に係る管理職との調整
・業務に必要な知識やノウハウなど、できる者が持つ暗黙知の掘り出しとマニュアル化
・マニュアル化した知識やノウハウに係るチーム内での共有と担当者育成
・担当者への権限移譲と自由裁量の余地の付与による内発的動機付けの惹起
・担当者への職務拡大と職務充実への意識付け

得られた効果

・担当者が担当者意識を持って自発的に業務に対応するようになった
・担当者に業務を渡せたため、非定例業務や要調整案件への対応に注力できる時間がとれるようになった
・不慣れにもかかわらず、深夜残業、休日出勤の頻度を抑制できた
・懸案事項について、担当者と意見交換しながら練度を高めることができた

マイナスの影響

・やる気のない者への業務量が増加したため反感を買った
・やる気のない者を別部署へ配置転換したため反感を買った
・定期異動以外の時期に配置転換を人事部門あて提案したため、管理職の人事考課が悪化した

できなかったこと

・やる気のない者や管理職の意識改革
・経理部門における人材育成への取組みの水平展開

次回から、上記を骨子とする取組み実例について、おおむね時系列で書いていこうと思います。