Hatopi

北海道/農業工学/IBD

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最近の記事

理想の生き方

はじめに僕は農業工学者の端くれである。同時にIBD患者でもある。小学生のころから父の影響で家庭菜園にハマり,将来は漠然と農学系に携わりたいと思って育った。同時に野球も小学生のころに始めた。最初は何となく面白いな程度だったが,気が付くと高校野球・大学野球までやってしまっていた。 大学入学後は野球ばかりしていてロクに研究はおろか授業すらギリギリしか受けていなかった。そんな生活を4年間送り気が付けば修士学生となった。もともと農学系に興味があったので修士はちゃんと勉強してみようと改

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    • 【スマート農業】日本版GPS~みちびき~はどのように活用されている?

      はじめにみちびきとは? ”みちびき”という名前を聞いたことあるだろうか。”のぞみ”,”ひかり”の仲間ではない。”らべんだあ”,”はまなす”の仲間でもない。みちびきはQZSS,準天頂衛星システム,日本版GPSなどと呼ばれることもある。簡単にいえば日本が打ち上げた衛星システムのことだ。今ではGPS機能をもった衛星を各国が打ち上げている。そもそもGPSという名はアメリカが打ち上げた衛星測位システムを指し,例えばロシアではGLONASS,欧州はGalileo,中国はBeiDouとい

      • 【スマート農業】カメラで果実の糖度を測定できる?

        はじめに果実の糖度 甘い果物はおいしい。スーパーに行くと糖度〇〇度以上!と書かれたミカンやイチゴが並んでいる。僕は甘いほうが好きなので同じ値段であればできるだけ甘いものを選んでいる(一番安いやつを選ぶと糖度は表示されていないことがほとんどだが・・・)。一般に果物の糖度はBrixという値で示される。これは光の屈折率を見ているもので,固形物が多いと値が大きくなる。したがって糖以外の固形物が多くてもBrix値が高くなるため,厳密にいうとBrix値が高い=甘いではない。しかし,ここ

        • 【スマート農業】トラクタと車の自動運転はなにが違う?

          はじめにロボットトラクタ元年 2018年はロボットトラクタ元年と言われた。日本を代表する各社が続々と自動運転トラクタ(ロボットトラクタ)を売り出したからだ。穀物生産において農業機械が必須となった今の時代,ロボットトラクタは省力化/自動化を推進するスマート農業の要ともいえる。 農業車両と自動車のつながり 僕がロボットトラクタの研究に携わって最初に気付いたことは,自動車業界との接点がほとんど無いことだった。共同研究の素振りもなければ技術交換の場もない。農業工学分野の学会でも

        • 理想の生き方

        • 【スマート農業】日本版GPS~みちびき~はどのように活用されている?

        • 【スマート農業】カメラで果実の糖度を測定できる?

        • 【スマート農業】トラクタと車の自動運転はなにが違う?

          初めてのエスコンフィールド

          後輩に誘われてエスコンフィールドのオープン戦へ行った。4階の外野席1800円からの景色。新しいからか,遠いけれど良い景色に見える。 何のサービスかわからなかったが無料で1階外野席へ移動できた。ブルペンがすぐそこに見えるとても良い席だった。 試合開始30分前に球場内の銀だこに行ったらとても混んでいた。結局30分以上並び試合が始まってしまった。オープン戦なのにこんなに混むのか・・・。みんなエスコンに期待を寄せて遥々来ているのだろう。 クボタのブースはまだオープンしていなかっ

          初めてのエスコンフィールド

          IBD患者の増量メシ

          僕は数年前にクローン病と診断されて以来,食事に気をつかうようになった。特に脂質に関しては慎重である。 IBD患者は高カロリー低脂質が良いと推奨されている。これは炎症によりカロリー不足になる一方で,脂質が炎症を強くすることから言われていることである。実はこれを忠実に実現しようと思うと結構難しい。高カロリーなものは高脂質であるからだ。 そもそも,無理に増量しなくても良いのでは,と思う人も多いだろう。しかし,僕にとって体重は保険のようなものだ。体調が悪い時は消化機能が低下しすぐ

          IBD患者の増量メシ

          胃腸が弱くて増量に困っている人へ

          僕はよく増量に悩む。小学生から大学生まで野球をやっていたこともあり,常に大きくなることが望まれてきた。そして大きい身体の自分が好きだ。しかし一方で,IBDということもあり胃腸がとても弱い。というより胃腸が弱くなる食べ方をする傾向がある。ここでは自戒も込めて,胃腸が弱くて増量に悩む人に向けてその手法を発信する。 まず,少し前談をさせてほしい。僕は高校生のときから身長は変わっていないのにも関わらず, 63 kg(高校時代) 76 kg(大学時代) 60 kg(クローン病再燃期)

          胃腸が弱くて増量に困っている人へ

          エレンタールはゼリーで摂る

          IBD患者は馴染み深いであろうエレンタール(栄養剤)。プロテインのように水に溶かして飲むもので,1杯で良質なアミノ酸が14000 mgも取れる。通常のボディメイク用のBCAAなどは多くても8000 mg程度なので,サプリメントとしても効果的といえる。 ところでエレンタールは完全栄養食として作られているため,アミノ酸のみならず糖質や脂質,微量元素もすべて含まれており1杯で300 kcalもある。したがって,液状でサッと飲むと胃もたれすることが多い。胃腸の調子が良いときは特に感

          エレンタールはゼリーで摂る

          長期的な成果を考える

          僕は研究人なので普通のビジネスマンとは異なるかもしれない。しかし,外部の方々との交流が多く毎週メールやミーティングは欠かせない。そうした業務も含めて研究とされている。今回は業務内容に問わず,仕事に対する考え方について書いてみる。 まず,僕は仕事が好きだ。僕のやっている仕事は自分の考え方が直接的に反映されるのでやりがいがあるし,やった分だけ論文や学会,はたまたメディア露出という形で成果が出るので楽しい。やればやるほどやりたくなってしまう。時には家に帰ってもずっと考えてしまい,

          長期的な成果を考える