ハリルホジッチ会見に期待する唯一のこと
ハリルホジッチ監督の会見に期待したいこと
・今の気持ちを「箇条書き」で記す。
・論説ではなく詩文である。
・4月27日の16時頃からヴァヒド・ハリルホジッチ監督あるいは元監督の会見が開かれる。
・「名誉を取り戻すために戦う」
・ハリルホジッチ氏は、本格的な闘士であり、戦う姿勢を絶対に失わない。
・だからこそ、それについていけない選手から「不安の声」あがっていたとされている。
・しかし、戸惑いながらも選手達は必死についていこうとしていたという意見も出てきた。
・日本に足りないのはメンタルの強さ。
・解任されて泣き寝入りしないような強靱なメンタルがあれば、闘将ハリルホジッチはそもそも不要だったかもしれない。
・ぼくはハリルホジッチはフェアで高潔な人だと思っている。
・なかなか理解されない高潔な人。
・優れた作品があれば、その作品を経由して尊敬されるようになる。そういうタイプの人。
・そっくり同じ者ではないけど宮崎駿さんが近いかなと思っている。
・宮崎駿さんが尊敬されるのは、人格的に優れているかどうかではなく、優れた作品をたくさん残したから。
・そういう意味ではヴァヒド・ハリルホジッチ監督の作品としての日本代表を見れなかったのは悲しい。
・日本は、高潔なるヴァヒド・ハリルホジッチを尊敬する機会を失ってしまった。
・ヴァヒドは、嘘をついて誰かを貶めたり、誰かを傷つけるために発言はしないと思っている。
・3回にわたってサッカー記事をキュレーションした結果、そう確信するようになった。
・日本には、サッカー協会の判断に怒っている人もたくさんいる。
・もちろん判断を支持している人もいる。
・両方の意見があるのは当然だし、国の看板を背負っている以上、支持しない人も味方につける必要はあった。
・お茶目なジョークとか、熱湯風呂に入るとか、バラエティで変顔するとかしておけば良かった。
・ああ、でもヴァヒド・ハリルホジッチはサッカーにしか関心がなかった。
・日本代表を強化し、ロシアワールドカップで勝利をもたらし、その後もずっとサッカー強国として続かせていくことを夢見ていた。
・だけど夢の舞台の直前で仕事を下ろされた。
・しかも、不名誉な烙印まで押されそうになっている。
・ここで泣き寝入りせずに戦うというのは、とても大事なこと。
・日本のことを思うなら黙っていなくなれという発想は極めてパワハラ的。
・会社をやめさせられた時に不服があるなら言うべきだ。
・「あなたが不服を言うと残った社員に迷惑をかけます。本当に身勝手な人ですね。やめてもらって良かったです。あなたの代わりはいくらでもいます。」
・個人の主張は個人の主張で言う機会は与えられるべきだ。
・その主張が不当であった場合には、不当であると言い返せばいい。
・報酬は高額だが、相場としては決して高くない。
・Jリーグの監督の平均年棒は5000万程度とされている。
・誰にでも出来る仕事ではないし、いつ解雇されるかわからず翌年雇用がないかもしれない仕事なので高めに設定されているのだ。
・マンチェスター・シティーのグアルディオラ監督の年棒は約21億円と言われている。
・モウリーニョは18億8000万。
・A代表で考えると、イタリア代表を率いているときのブランデッリは約4億円。
・韓国代表の外国人監督は7000万から1億円くらいのようだ。
・ハリルホジッチ監督は、推定2億6000万。
・日本で監督をすると言うことは、サッカーの中心である欧州の市場での露出が減ることになり、次の就職先を探す上で不利になる。
・日本代表にしか興味のない人には実感がわかないと思うが、ワールドカップにおける日本代表はまったく人気がない。
・だから、ブラジルワールドカップに行ったときもチケットを取るのは簡単だった。
・金銭的に格安とは言えないが、ハリルホジッチの実績と、日本を強化するという重いミッションを担う上ではアンフェアな値段ではない。
・その値段で契約したのだから、高いも安いも関係ない。
・ハリルホジッチの実績とは直前のワールドカップでグループリーグを突破していること。
・過去にグループリーグを突破を経験した監督と共にワールドカップを迎えたことはない。(補足:健康上の理由で退任したイビチャ・オシム監督がイタリアW杯でベスト8、後を受け継いだ岡田武史監督が南アフリカでベスト16になった)。
・こういった事情を踏まえてハリルホジッチ監督の会見で期待したいこと。
・慰謝料や違約金の請求などは裏でやって欲しい。それを前面に出すと、銭ゲバ野郎のレッテルをつけられて、真面目に報道されなくなる。
・もちろん、それを主張するのも正しい権利だ。ハリルは侮辱されたしクソのように扱われたと思っているわけだから、請求する権利はある。
・そして、言うべきことは全部言うというスタイルなのでお金の話も言うのではないかと思う。
・ヴァヒドはお金が欲しかったのではなく、ワールドカップに出たかったのが第一なのに。
・戦略を考えるならば、お金の話は出さずに、大義に訴えるような話法を使うべきだ。
・ワイドショーなどが「がめつすぎりるクソ監督、やめさせてよかった!」というように報じるのが目に見えているからだ。
・「年間に数試合をするだけで、2億6000万円ですよ。楽な仕事ですね!!1試合あたりの給料を計算しました、なんと時給○○○万円です!!それなら同じ日本人に経験を積ませたほうがいいですよね。西野ジャパンに期待しましょう!!」
・だから、銭ゲバ闘争は1度しまってほしい。
・あなたが頼まれてもいないのに、Jリーグの試合に毎週のように足を運んできていたことはよくしっている。
・解説席の横でピッチをにらんでいる姿を双眼鏡で難度も確認したから。
・そして、あなたが来るとFC東京はなぜか負けるのです。
・もしかしたら、選手が気負ったということもあるかもですね。閑話休題。
・金銭面の闘争は、ワールドカップ後でいいわけだから。
・あなたがサボタージュするような人手はなく真摯に取り組んでいたことはちゃんとわかっている。
・本当は日本のことが好きで、日本のことばかりを考えて、日本に強くなって欲しかったんだ。
・極論するとそれだけ言ってくれたらいい。
・戦術面の話は後からでも聞きに行ける。
・今言うべきは、日本への思い。それだけでいい。
・ヴァヒドがなぜ悲しかったのかって、こんなにも大好きになった人に、思いが通じていなかったから。
・不器用な職人が恋をして、思いを伝えようと一生懸命仕事をしたけど、その思いは全然伝わっていなかったんだ。
・そういう話だと思っている。
・もちろん、仕事は仕事で、感情面のことは関係がない。
・しかし、ぼくは仕事の面でも理不尽きわまりない解任だと思っている。
・3年かけて責任者としてやってきたプロジェクトを、成立する寸前で別の担当に回されたとしたら、誰だって怒る。
・お金の問題ではない。
・そしてお金の問題でもある。
・4年に1度のワールドカップに出れなくなったわけだから機会損失という意味でもとても痛い。
・ヴァヒドの視点からすると気持ちの意味でも、キャリアの意味でも、何一つ救いがないのが今回の解任。
・たとえ違約金を1億円もらったとしても、それで満足することなんか絶対にない。
・ただ、自分が間違っていないことを示したいだけだし、それを受け取る法的な権利がもしあるならば、正しく主張し、受け取るべきだ。
・会見では、どれだけ日本を愛していたか、それだけは絶対に伝えて欲しい。
・あとは、大枠としてサッカーという競技で、日本人が何を目指すべきかと考えていたかを教えて欲しい。
・我々が失ったものがいかに大きいのかを教えて欲しい。
・ヴァヒド・ハリルホジッチ。ぼくはあなたのことをずっと忘れない。
・これからのキャリアもずっと見守っていきたいと思う。
・どこかでまた指揮を執ることになったら、そのクラブ、あるいは代表でどういうチーム作りをしているのかも見ていきたい。
・幻となったハリルジャパンでのロシアワールドカップを、永遠に語り継いでいきたい。
・それにはまだ勉強が足りない。
・恥ずかしながら、あなたのやろうとしていたことを理解できるほどぼくはサッカーに詳しくなかった。
・だからこれから、あなたのやろうとしたことをずっと考えていこうと思う。
・会見では、怒りやお金のことを前に出さないで欲しい。
・それでは日本人には伝わらない。
・戦術的に負けてしまう。
・あなたは稀代の策士のはずだ。
・無念を抱えながらも最後の仕事を美しく終えてくれることを心から願う。
と思う。
・会見では、怒りやお金のことを前に出さないで欲しい。
・それでは日本人には伝わらない。
・戦術的に負けてしまう。
・あなたは稀代の策士のはずだ。
・無念を抱えながらも、最後の仕事を美しく終えてくれることを心から願う。