身体の分解と再構築、または神話の円環性について について、
キタニスキスキ人間としてなんとしてもこの歌詞の意味を知りたい。。。
https://www.youtube.com/watch?v=LAfx6iJjAAc
こんにちは谷田さん(キタニタツヤ)が雪歌ユフを用いて制作した曲。
北欧神話とアイヌの神話がベースになっているらしい。
(生放送で本人が「禁止の裏にはそうしたいという欲求が潜んでいる。真理ですね~www」と発言していたがこれの出典は不明)
以下、歌詞と共に考察を入れていこうと思います。
歌詞
崩壊を待つ僕は明日のない
ありふれた終わりを待つのみで
(北欧神話の特徴として、神がラグナロクという最終戦争で自らが命を落とすことを知っていることが挙げられる。)
均された視界は交わらない
述べるだけ 思索の回路を
(視界が交わらないのは北欧神話の主神オーディンが知恵を得るために片目を失ったから?これにより未来を見通せることになり、自分たち神々の滅亡も知りました。)
虹彩が伸びきった彼の眼に映るのは
光が吐き出す絵
包まれた世界 もう戻らない
(虹彩は瞳孔の大きさを調節する筋肉であり、それが伸びきっているのは死んでいる→失ったほうの右目視点?)
そこにあった僕の心象はどうにも曖昧で
彼が築いた塔に
そっと終止符を打つのも彼なんだって
(終止符→最終戦争のラグナロクはロキがけしかけたものですが、その発端はロキの度を越した悪戯に神が重い罰を与えたから)
そう気づいた時には
疾うに終焉は芽吹き始めていた
あまりにも遅すぎた内省
ただ崩れていく 全ては満たされ
落ちる天蓋 箱庭に散らばっていく
(天蓋とは文字通り天を指す古い言葉ですが、北欧神話によれば天は巨人の頭蓋骨から作られているのでその点も一致しますね。箱庭とはキリスト教でもよく述べられる、神から見た地上)
制裁が下って 神がもう頭上にはいない朝
晴れて均された視界に芽吹くのは
無秩序な螺旋の回廊
(螺旋というのはDNAひいては人間が蔓延ることを意味してるのかな)
狡猾に振る舞った彼の眼は空っぽの空の中
いつか破綻する地上を見つめていた
(北欧神話で狡猾さで有名なのがいたずら好きのトリックスターことロキですね。でも彼も先のラグナロクで死んだはず。死後の世界があるのでそっから見てるのかな)
凍りついた錐の頂点に子供達が座った(北欧もアイヌも寒いから?)
今もこの座標に縋って
沈む街に火を放っている (夕暮れ)
そう気付いた時には
疾うに終焉は芽吹き始めていた
繰り返す 足音を聞く
ただ崩れていく 苦しみもないまま
全て壊れて また元に戻っていくだけ
王座はまた朱に染まる 古い子供は溺れるだけ
頭蓋を空に浮かべて その器を糧にしたんだ
(頭蓋が空になったのは前述のとおり、さらに巨人の肉が大地、血が海になった。これは神話では一番初めのほうの話であり、曲の最後にこれを持ってくる→円環している?)
ただ崩れていく 全ては解けて
落ちる天蓋 何度でも繰り返していく
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やっぱりキタニ解釈では北欧神話はラグナロク後もまた繰り返すらしい。
また、いろいろ見てたら闘いの火は地下までは届かなかったため、またユグドラシル(世界樹)が芽吹くという話もあるそう。
追記)最近ニールゲイマンの北欧神話読んだら戦火のあとで子供らが神々のチェスの駒を拾ってゲームを再演する描写で終わっていた。昔どっかの文庫本で読んだときはそんな描写なかったからどっちが正しいのかは分からないけど、キタニはニールのほう読んだのかも。
身体の分解と再構築の呪文がクトゥルフ神話にあるとyoutubeのコメで見たんですがよく知らない。
あと、肝心のアイヌ神話なんですが関連がよく分からなかった(解放せよで王座が交代していく様子がこれだみたいな話をしていた気もする…)本も借りて読んだけどキツネや小鳥が言い伝えを言っていくみたいな本でよく分からなかった。