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メガベンチャー出身者はなぜ”バーティカルSaaS”スタートアップを選ぶべきなのか?

こんにちは。
「これからの産業の成長プロセスを合理化する」をビジョンに自由診療向けのオールインワンSaaSを提供するスタートアップ、株式会社メディカルフォースの羽富です。

2022年8月、株式会社メディカルフォースはシリーズAラウンドで6億円の資金調達を発表しました。

創業から1年9ヶ月とSaaS企業の中では今の所かなり早いペースで事業展開ができていると思っています。

僕自身はサービスローンチのタイミングから携わり、マーケ → IS / FS → CSと事業フェーズに応じて様々な役割を経験させていただきました。現在はマーケ責任者・PMMとしてGo to marketに向けたプロモーション強化とプロダクトの更なる発展を担っています。

メディカルフォース入社前は、新卒で株式会社サイバーエージェントに入社し、約1年間所属していました。
サイバーエージェントは世間ではメガベンチャーのうちの1社だと言われていますが、近年ではサイバーをはじめ多くのメガベンチャー出身者が僕と同じようにスタートアップ企業に転職し、新たな挑戦をしています。

その中でも僕は、メガベンチャー出身者はSaaS、特にバーティカルSaaS(特定の業界に特化したソリューションを提供するSaaS)のスタートアップに挑戦する価値があると確信しています。

もちろんポジショントークはあるかと思いますが、今回はメガベンチャー出身の自分自身が感じたバーティカルSaaSの面白さや魅力について、実体験と共に3つのポイントでご紹介できればと思います。

①『SaaS事業の美しさ』と『現場の泥臭さ』がセット

どんな事業も『顧客満足』を実現することによる『事業成長』が必要ですが、そこに対してバーティカルSaaSならではのアプローチがあることがおもしろポイント①です。

『事業成長』の面では、一般的にSaaS事業は”The model”と呼ばれるSalesforceのビジネスフローを基にした組織設計がなされることが多いです。

THE MODELの考え方。各分掌ごとに明確なKPIを設定し、それが一連の流れでMRR(ARR)に繋がっていく。

SaaS企業の方以外にとっても聞き覚えがあるかもしれませんが、世の中のSaaS企業は多かれ少なかれこの考え方をベースにアレンジを加えた形で組織設計していることが多いと思います。

そんなSaaS事業について、All Star SaaS Fundの前田ヒロさんは「美しい」と表現しています。

SaaSは美しい。なんとかなる。

SaaSは、矛盾がないビジネスモデルだ。

クライアントの満足度が高ければ退会率が低くなる。

退会率が低ければ、その年の売上が来年の売上としても残っていく。

そういう美しいビジネスモデルだ。きちんとやれば必ず良い会社になっていくはずだ。

そして、他のビジネスモデルと違って、急に売上がゼロになることがない。

そう、なんとかなる。

SaaSは、正しくやれば、正しく成長する。

前田ヒロ ARR100億円のSaaS企業を作る10項目

「全ては事業成長のためであるという全体最適の考え方を前提とした上で、個人が明確な目標指標を持つことによりそれを改善する方法と検証結果が明確化され、好サイクルを生みやすい」ということだと解釈しています。

しかし、その美しいビジネスモデルとは相反して、前提となる『顧客満足』を実現するための現場はかなり「泥臭い」です。

ホリゾンタルSaaS(特定の業界にフォーカスせず、主に職種固有の課題に対するソリューションを提供するSaaS)と比較しても、現場の泥臭さはバーティカルならではだと思います。

一般的にバーティカルSaaSは、基幹システムとして業務中常に使い続けられるものであるにも関わらず、業界全体、そこに属する人がレガシーであることが多く使いこなすハードルが高いためです。

だからこそ、オンボーディング含めカスタマーサクセスがめちゃめちゃ大変です。

実際に僕もCSをやっていた時期は、1日中電話が鳴り響き、映画館で映画を見ている時もチャットで対応し、休日のサウナのととのいタイム=顧客対応タイムでした。(もちろんマナーには気をつけていました)

自由診療の業界には様々な属性の人がいるため、時にはマーケティングの効果測定の方法を聞かれ、時にはエクセルの紙印刷の方法を聞かれ、時にはどうしたら子供を良い大学に入れることができるかを聞かれました(笑)

また、基幹システムだからこそ顧客ごとに固有の業務フローが存在し、えげつないほどの機能要望が上がってきます。(週100近くの顧客要望が上がってくることもあります)

プロダクトサイドとしてはサービスとして汎用的に求められるものであり続けなくてはならないため、機能要望とうまくバランスをとってアップデートしていけるよう頭を悩ませ続ける必要があります。

ただ、そういった『SaaS事業の美しさ』と『現場の泥臭さ』がセットになっていることが、バーティカルSaaSならではで、面白いポイントです。

メディカルフォースは今まさに組織化が進んでいて、先述したようなカオスな状況を徐々に仕組みで解決しけるようになってきていますが、その仕組み作り自体も泥臭く、これはフェーズに応じて永遠に作り続けていくものだと思っています。

メガベンチャー出身の方はじめ「自分の手で事業をグロースさせていきたい」という想いを持っている方は、当事者として泥臭くコミットし、美しく事業を伸ばしていく過程を楽しめるんじゃないかと思ってます。

②テクノロジーを武器にフロンティアを開拓し、業界を啓蒙

バーティカルSaaSスタートアップのおもしろポイント②は、第一人者として業界をアップデートしていけることです。

僕が所属していたサイバーエージェントも、広告業界・エンタメ業界を主軸に最前線で変革を起こそうと行うベンチャー企業です。
インターネット広告では業界最大手を超えるための戦いに挑んでおり、ABEMAというメディアは世の中の新しい当たり前を作る動きをしています。

しかし、テクノロジーが一定程度進歩した巨大産業を変革していくためには莫大なリソースと知見が必要で、黎明期からインターネットを作ってきたメガベンチャー、または大きな投資ができる大規模企業だからこそ挑める戦いです。

そのため、そういった巨大産業内の多くのスタートアップ企業は、斬新なアイディアを武器に、まずは業界内のある1つの仕組み・課題に対して変革を行なっていく立場を担っていると認識しています。

一方でバーティカルSaaSは、スタートアップの立場で業界全体をアップデートしていく最前線に立つことができます。

その大きな理由は、多くの場合において、その業界にこれからもNo.1を確立していけるであろうという競合が存在しないことです。
もしそういった存在が確立しているのであれば、既に今後の業界のプラットフォーマーになっているため市場参入自体の難易度が高いでしょう。

また、先述したように、バーティカルSaaSを展開する業界の多くはテクノロジーが浸透し切っておらず、だからこそスタートアップはテクノロジーを武器に業界をアップデートをしていくことができます

また、テクノロジーは武器になるだけでなく、業界に対して新たな価値を生み出すことにも繋がります。

メディカルフォースは、これまでオールインワンSaaSとして業務効率化をメインコンセプトとしていますが、本当の価値はその先にあるCRMの実現です。
電子カルテをベースとしたデータ資産が蓄積・集計・活用できるメディカルフォースだからこそ、さらなる事業発展に貢献できます。

ただし、自由診療の業界にはCRMの考え方はまだ当たり前になっていないため、いきなりCRMとして打ち出したところで価値が理解されず、興味を持ってもらえません。
そのため、まずは業務効率化を実現することで現場や経営の負担を減らし、さらなる顧客価値の創出に目を向ける余裕を生み出す必要がありました。

今後はそれを基盤に、よりクリニックが顧客に対して価値を発揮できるベースを整えたり、その必要性を啓蒙していきます。

社会に対して大きなインパクトを残したいと考えていた自分にとって、メガベンチャーで培ったテクノロジー活用という武器を軸に業界単位で大きな挑戦ができるのは、僕自身がメディカルフォースに入社する上で非常に魅力的なポイントでした。

③SaaSを基軸とした事業展開に伴うキャリアの広がり

最後のおもしろポイントは、バーティカルSaaS企業はSaaS事業に留まらないということです。

自由診療クリニックのスタッフ全員が毎日常にメディカルフォースを触り続けるように、バーティカルSaaSは業務・経営のプラットフォームです。

そして、業務・経営のプラットフォームであるということは、業界全体のプラットフォームになれるということでもあります。

業界の発展を促していくために、SaaSで培った顧客基盤・データをSaaS以外のビジネス、例えばtoC、小売、マッチング、メディアなど様々な角度のモデルとして展開していける可能性があります。

むしろここができないと、市場規模がバカでかいわけではないバーティカルSaaSは巨大な成長はできないでしょう。

メディカルフォースでは、SaaSの基盤を活かしてトランザクションを取ることで、美容医療業界の経済圏を確立しにいきます。

業界は非常に速いスピードで成長しているため、それに伴う顧客間の取引、コンシューマー間の取引をメディカルフォース内で完結できれば、かなり大きな規模を見込めます。

この辺の詳しい話は代表の大嶋がnoteで綴っているので、そちらもぜひご参考ください。

この事業展開は、キャリアの観点でもかなりレバレッジが効きます。

ホリゾンタルSaaSの場合は市場規模が大きいことが多いため、単体事業での成長性が高く、メンバーも"The model"の分業における同一職種内でキャリアを育てていくケースが多いです。
一方でバーティカルSaaSの場合は次々に新しい事業を手がけていく必要があり、そこに所属するメンバーにも様々な事業に携わることが求められます

例えばマーケティングという職種1つとっても、SaaSのマーケティングとFintechのマーケティングやtoCのマーケティングは戦略の立て方からプロモーションの打ち方まで全く異なります。
かつ、事業が立ち上がっていくということは0→1、1→10、10→100を繰り返し経験できるということでもあり、単一の業種・職種のみに従事しているよりもキャリアの幅が広がることは間違いないと思います。

最後に:一緒にバーティカルSaaSをグロースさせていきましょう

以上のように、バーティカルSaaSは今後の事業展望も含め、メガベンチャー出身者含め成長欲や規模への挑戦をしたい方にとって絶好の環境です。

メディカルフォースは今まさに拡大期であり、その成長を加速させていくためにも他業界で経験を積んできた方の力を必要としています。

少しでも挑戦してみたいと思った方、興味を持った方は、まずは気軽にお話させてください!

エントランスブックも公開しているため、そちらもぜひご覧ください。

ありがとうございました!

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